凛林(りんりん)
~瑞泉寺近くの中国精進料理
精進料理でありながらエキゾチック、中華でありながらすっきりした味…。こんな「中国精進料理」のお店が、瑞泉寺の近くにひっそりと建っています。大塔宮バス停から、瑞泉寺方面へ。瓦屋根の瑞泉寺山門をくぐり、少し登ると右手に天園ハイキングコース登山口があります。登山口脇の細い舗装路を入り、最初の角を左折してまっすぐ進むと、左手に凛林があります。鎌倉の奥座敷と呼ばれる、紅葉谷(もみじがやつ)の中の一軒家。
お庭にホタテ貝の紐が吊るして干してあったり、美しい飾り切りのニンジンがあったり……。手の込んだ美しいお料理を、本当に手作業で作っていらっしゃるんだな、と実感できます。 歴史家の研究によると、鎌倉時代、この辺りは永福寺の食物庫があったとのこと。海からの汐を含んだ風や、谷戸に差し込む太陽など、この土地の空気と風が料理を美味しくしてくれるのだそうです。
お昼のサービスランチ、「凛林昼御膳」2500円(税抜き)をいただきました。二段重ねのお重に入って出てきます。中国精進料理というだけあって、脂っこくなく、エキゾチックな味わい。炒める・蒸す・焼く・揚げる・煮るなどさまざまな料理法を用いた、月ごとにメニューが替わるお昼御膳です。
通常のメニューではカニの爪のフライなど、満足感のあるお食事が盛り込まれていますが、まったくお肉や魚を使わない精進料理メニューも、特別にお願いするとつくっていただけるそうですよ。
お店おすすめのデザート・竹の器に入った杏仁豆腐は、とろんととろける、やさしい甘さです。
建長寺の雲竜図を描いた日本画家の小泉淳作氏も、このお店にたびたび訪れていたそうで、直筆の書画も飾られています。
瑞泉寺や鎌倉宮、覚園寺の散策と併せて、ぜひ訪れてみてくださいね。
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■凛林
住所: 鎌倉市二階堂725-4
アクセス:JR鎌倉駅東口より大塔宮行きバスに乗車、終点下車後徒歩約10分。瑞泉寺の山門先から脇道へ
定休日:第1・3火曜日
ホームページ:http://www.kamakura-rinrin.com/