また唄ってみようかなー
ガイド:RIKAさん、おひさしぶりです。さっぽろももこという名義も使われていますが、僕にとって一番親しみのあるRIKAさんと呼ばせてもらいますね。前回のインタヴューが2002年ですから、あれからもう10年以上経ってしまったとは驚きです。記事が出てから、何か反響みたいなのものはあったのでしょうか? 実は、All Aboutテクノポップの中でもなかなかよく読まれた記事なんです。
手工芸テクノ歌姫、RIKAさん (All Aboutテクノポップ)
RIKA:
当時インタヴュー依頼をいただいて、最初は悪戯メールかと思ってしまいました。「ロマンチック」は世間様からは忘れ去られられたアルバムなのに何で今頃?みたいな(笑)。反響はちょこちょこありましたが、何より私自身が嬉しかったです。売れなかったCDだけど、まだ今になっても気に入ってくれる人がいるんだ、って。また唄ってみようかなーっていう気になりました。誉められると調子に乗ってしまう性格です。
ガイド:
見ることが出来なくて残念だったのですが、RIKAとして2013年2月にライヴをされていたんですね。YouTubeに上がっているのは、80年代の「ロマンチック」…あ~懐かしい!!! この時は、他にRIKA時代の曲はされたんですか?
RIKA - ロマンチック (LIVE 2013) (YouTube)
*2013西荻窪アコースティックLIVE 2013.2.24 西荻窪 Bar Topolino
RIKA:
あとは「その年一番寒い日」(RIKA曲だけどCD未収録)と「週末論」(最近の曲)です。ゲストのゲストという形だったので曲数少な目。たぶん20年ぶりくらいのライヴだったので、すっごく緊張したけど楽しかったです。ライオン・メリィさんに声を掛けてもらって、久々に共演できたのも夢のようでした。
メジャーデビューを振り返って
ガイド:前回、迷いがあって、突っ込めなかったのですが、今回、もう少し深く訊かせて欲しいことがあります。ポプコンからポニー・キャニオンからメジャーデビューとある意味順調なスタートを切ったにも関わらず、ある日、シーンから姿を消してしまった… 「疲れたから」というのが答えでしたが、それは周りの期待や業界に疲れたととってもいいのでしょうか?
RIKA:
2ndアルバムの企画も進む中、突然キャニオンさんからリストラ通告を受けたのでふてくされただけのことなんですけどね(笑)。商業音楽、というか音楽自体、聴くのが嫌になってTVもラジオもしばらく遠ざけてました。そんな感じなので唄うのもバンドも全部やーめた、って。我ながら青臭いですね!
かしぶち哲郎さんにもっと聞いておけば…
ガイド:僕自身、最後のシングル『ようこそシネマハウスへ』は、大大大好きな曲。その前のシングル『アルファベット』と共に、かしぶし哲郎さんによる編曲も素晴らしいです。かしぶちさんは、残念ながら2013年12月17日にお亡くなりになられましたが、RIKAさんにとってかしぶちさんはどのような存在だったのでしょうか?
RIKA/ようこそシネマハウスへ (1988) (ニコニコ動画)
RIKA:
まだ亡くなったのが信じられない気持ちです。当時のディレクターも私もかしぶちさんのファンでした。音作りは繊細で抒情的で透明でどこか哀愁があって…本当に良いアレンジをしていただけたと思っています。お人柄もとても温厚な紳士でした。ダンディーな見かけとはちょっとギャップのある温かい栃木訛りの語り口も素敵でした。でも私にとっては雲の上の人だったので、当時はあまりズケズケとミーハー的な質問もできなかったのが悔やまれます。今にして思えば、たとえウザがられてももっともっと音楽の話を聞いておけばよかったなあ、と。