テクノポップ/アーティストインタヴュー

その後の手工芸歌姫、RIKAさん(5ページ目)

2002年にインタヴューした手工芸歌姫、RIKAさん。1988年「ようこそシネマハウス」という僕的名曲をリリース後、正式リリースがありませんでした。2007年『Dragon Shock』CD化、2013年PINPONS名義で『とりあえずベスト!』と再び音楽活動を再開したRIKAさんに“その後”について伺いました。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

歌詞がお下品なのは…

ガイド:
ファンジン、ぜひ、今度見せてください。
「恋のライフセイバー」は、ピンクレディーXビートルズ的な曲調、「僕」ではなく「あたし」が主語であることからも、RIKAさんとしては異色な歌ですね。「どうぞ、あたしのパパイヤ」と主人公もやけにはっちゃけています(笑)。ムーンライダーズの「マスカット ココナッツ バナナ メロン」を思い出しました。いにしえの夏の海の想い出から生まれた歌なんでしょうか(笑)?

RIKA:
歌詞がお下品なのは、ひとえに企画&絵師の長岡建蔵さんとライターの石埜さん(共同作詞者)のせいです。と、また言い訳。しかしこういうギャグっぽい企画のおかげで、ピンクレディーやキャンディーズのオマージュという愉快な曲を作ることができました。で、セルフカバーするにあたって、どうせならビートルズもディープパープルも入れちゃえー的なカオスな状況に。でもいろいろ詰め込んだ割には不思議と王道ポップスになってます…よね(笑)? 「マスカット ココナッツ バナナ メロン」はもちろん大好きです。歌詞がエッチ過ぎです!

ネガティブPOP

ガイド:
「終末論」ではなく「週末論」、自分の中では聴き返してみて、一番記憶に刻まれた曲です。「週末を君と過ごそう」というフレーズは、ほろ苦すぎます(褒め言葉)。

RIKA:
「週末論」は3.11(震災)がらみでできた曲です。原発事故とかいろいろあって、どうよどうよ、関西の実家に帰った方がいいのかなー、どうしようどうしようーって、プルプルしていた頃の気分です。でも政治的主張はこれっぽっちもありません。ダメ人間だから「絆」とか「頑張ろう」とかそういう前向きなフレーズはまるで浮かびませんでした。ネガティブPOP!

だまされたと思って

ガイド:
このアルバムには収録されていませんが、「デキソコナイワルツ」というPVが今年になって発表されていますね。こちらも含め、PINPONSの『とりあえずベスト!』を聴いてみて、テクノポップ~ニューウェイヴの文脈でもっともっと多くのリスナーに聴いて欲しいというのが正直な想いです。名義は違いますが、80年代のRIKAさんと脈々と繋がっていると感じます。同時に、ポニーキャニオン時代の作品も再発されたら、いいのに! 最後にRIKAさんから、ここでRIKAさんまたはPINPONSを初めて知った方に、メッセージをお願いします。

PINPONS - デキソコナイワルツ (YouTube)

RIKA:
だまされたと思って聴いてみてください。ロマンとお茶目がてんこ盛りです。あ、8/17にはコミケに参加します。CDも持って行きます。詳細はHPにて。

【関連リンク】
キラキラヒカル
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