投資信託を買う時に調べること

最も重要なポイントが純資産総額

最も重要なポイントが純資産総額

投資信託を選ぶ時、誰もがいくつかのデータを調べて、買えるファンドかどうかを判断すると思います。

何をまず調べますか?

基準価額?騰落率?それとも数値化できない投資哲学などでしょうか。それらも確かに大事ですが、私は純資産残高こそが、投資信託を選ぶうえで最も重要なデータだと考えています。

いくつか理由があります。

第一に、一定の純資産残高を維持していることが、運用の継続性という点で必要不可欠であること。純資産残高が大きく目減りすると、分散投資効果が十分に活かせなくなりますし、投資信託会社からすれば、十分な運用管理費用が得られなくなるため、運用を続ければ続けるほど赤字がかさんでしまいます。結果、繰上償還されるリスクが高まります。

第二に、資金流出が止まらずに純資産残高が目減りしている場合、ファンドが運用難に陥るリスクが高まること。解約による資金流出に歯止めが掛からなくなると、そのファンドはポートフォリオを取り崩す一方になります。逆に資金が安定的に流入していれば、たとえ一時的に運用実績が落ち込んだとしても、より安い価格で株式を組み入れたり、新たに成長性が期待できる企業に投資したりして、運用実績を改善する手がありますが、資金流出が続けば、運用実績はジリ貧をたどる恐れが強まります。

ファンドの適正規模を知ろう

第三に、ファンドの適正規模を知ること。たとえば中小型株に投資するファンドは、せいぜい300億円程度が適正規模と見られています。これは以前、複数のファンドマネジャーに取材した際、共通する意見だったので、ほぼ間違いないでしょう。中小型株というのは、市場での取引量が小さいため、ファンドの純資産残高が1000億円を超える規模になると、ファンドの買いによって株価を押し上げたり、逆に売りによって株価を下げたりしてしまいます。

また、インデックス型や、世界中の債券市場に投資するファンドは、マーケットの規模が大きくなるため、1000億円を超える純資産残高でも、マーケットに影響を及ぼさずに運用できます。

つまり、購入したいファンドの投資先によって、適正な規模を見極める必要があります。どんなファンドでも、とにかく純資産残高が大きければ良いというものではないのです。

ファンドの純資産残高は、単に運用資産の規模を示すだけでなく、より良いリターンを担保するための基礎的条件ともいえるのです。
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