民法は初学者には厄介なテーマ
一口に民法と言っても範囲は広いですが、実際に出題されるテーマを過去の傾向から絞り込むことは可能です。一方、管理組合の運営については管理業務主任者試験と比べると出題は少なめと言えるでしょう。
頻出テーマを押さえる
過去の出題状況から、この分野で毎年のように問われるテーマを以下に列挙してみましょう。【民 法】
(1) 契約不履行に対する救済等
債務不履行が生じた際の、契約解除や損害賠償請求の要件や方法について細かく問われます。
(2) 各種契約
不動産に関係が深い売買契約・賃貸借契約・請負契約を中心に、それぞれの成立要件や効力、当事者の責任範囲等について問われます。
(3) 不法行為
不法行為の成立要件の他、特殊な不法行為として工作物責任、使用者責任、共同不法行為等について頻繁に問われています。
(4) 時 効
滞納管理費の督促や債権回収の実務に関係が深い消滅時効を中心に、時効の期間や中断要件等について問われます。
(5) 相 続
区分所有者が管理費等を滞納したまま相続が発生した場合を事例に、共同相続や相続の承認・放棄、相続人の不存在等の論点を問われることが多いです。
【区分建物に関する登記】
区分建物の特殊性から、登記事項証明書の記載方法、規約共用部分の取扱い、申請手続の詳細等について問われます。
【管理組合の会計】
毎年1問は必ず出題され、基本的な仕訳について理解が求められます。簿記検定3級レベルの力があれば有利でしょう。
次ページでは、本テーマの過去問に挑戦してみましょう。