デビュー作に至るまで
ガイド:2005年のテクノポップ系オムニバス『TECHNO 4 POP vol. 3』収録の「DANDOW」が、最初のリリース音源となると考えてよろしいでしょうか?
TECHNO 4 POP vol. 3 (amazon.co.jp)
TECHNO 4 POP~VOL.2&3 (All Aboutテクノポップ)
八田:
あの時もスーパースイープの小林さんに声をかけてもらって。たまたま録音した音源があったので。僕らだけで録った音なのでそんなクオリティ良くなかったんですけど、小林さんがいろいろ工夫してくださったんです。
あとは、2008年にとあるインディーズレーベルで大貫妙子さんのカヴァーアルバムを作ったんですけど、それにも参加しています。友人のミトモタカコさんというボーカリストを呼んで「街」という曲を録音しました。
「音のブーケ」大貫妙子カヴァー集 (amazon.co.jp)
ガイド:
「街」は大貫さんの1976年のデビューアルバムからですね。この時期、フュージョンも取り入れたティン・パン・アレーにも繋がる音ですね。カヴァーはよりファンキーになっていますが、やはりこの時代の大貫さんの曲をQUIET VILLAGEとしてはおさえておきたかったと言う所でしょうか?
八田:
本当は、「都会」をやりたかったんですけど、それは別のもっと有名なバンドさんがやることに決まっているって、言われてしまって。それなら原曲で細野晴臣さんと坂本龍一さんが演奏をアレンジをしている「街」が絶対にいいと。当時我々に対する紹介文ではテクノフュージョンということになっていたので、アレンジは大幅に変えてしまいました。出だしのコードをメジャーからマイナーにしています。アレンジとしては面白いものになったと思っています。
ガイド:
ここから、今回のデビュー・アルバム『THE DAYS』までの道のりは長かったですね。
八田:
その後は、このバンドで売れよう!とか野心もなかったし、それなりに資金もいりますからアルバムを出すことは考えていなかったのですが、ふとしたきっかけで、数々のメジャー音源を手がけているレコーディングエンジニアの加納洋一郎さんに録音して頂く機会に恵まれ、3曲録ることが出来ました。
それで3曲のミニアルバムよりはフルアルバムだよな、ということで、あと4曲を自分たちでエンジニアさん付きのレコーディングスタジオを探して録音しました。最終的には、全曲を加納さんがミックスとマスタリングをしてくださったお蔭で、アルバムを通して違和感ない出来に仕上がりました。