テクノポップ/アーティストインタヴュー

旅に出たくなるQUIET VILLAGE

1997年からYMOのコピーバンド・イベントにも参加し、異彩を放っていたQUIET VILLAGE。TECHNO4POPや大貫妙子カヴァー集への参加を経て、8月6日に旅に出たくなる<フュージョン>作品『THE DAYS』を発表。リーダーの八田裕之さんに登場頂きます。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

好きな曲名をバンド名に

ガイド:
はじめまして、八田裕之さん。QUIET VILLAGEというバンド名の由来、これはやはり「Firecracker」が収録されているMartin Dennyのアルバム・タイトルから来るんですよね。

八田:
はじめまして、以前、YMOコピーバンドの記事で我々を取り上げてくださったことがあり、四方さんのことは存じあげておりました。こうしてまた取り上げてくださり、どうもありがとうございます。

quietvillagelive

QUIET VILLAGEライヴ(堀内敦彦氏撮影)

名前の由来ですが、ご推察の通りMartin Dennyです。バンド自体は相当昔からやっていたのですが、名前は無くたまにライヴに出ても面倒なので「八田バンド」などと言っていました。1997年にYMOのコピーバンドイベントに出ることになって、さすがにそれはまずいだろう、ということで考えたのですが、僕は曲名もそうなんですけど、名前を考えるのが苦手で。そういえば昔から好きな曲名をバンド名にするパターンって多いな、と思い、ちょうどその頃よく聴いていたMartin Dennyの「QUIET VILLAGE」って曲が気持ちよくて、語感もよいのでそうしました。

 

YMOで音楽に目覚める

ガイド:
八田さんのプロフィールを拝見すると、YMOで音楽に目覚め、その後、ギターを始めるとあります。普通、YMOで目覚めるとシンセ、またはYMOのメンバーが担当していた楽器に行きそうなもんですが、どうしてそこでギターに?

八田:
やはり僕もシンセから入りましたよ。中学生の頃、YMOを知って休み時間とかに音楽室のオルガンで「ライディーン」とか弾いていました。お金貯まったらシンセ買うんだって。それで高校に入ってからアルバイトして貯めたお金で、RolandのJX-3Pってシンセを買ったんです。実は高校時代バンドも組んでましたが、ギターではなくキーボードでした。

一方、中学時代に戻りますが、高中正義さんのFMライヴ放送をたまたま聴いて、これもかっこいいなぁ、と思ってたんですね。なのでYMOを高中さんは並行して聴いていて。それで、実はシンセを買う前に、高校1年の冬にギターを買ったんです。シンセよりギターの方が断然安いからです(笑)。

ガイド:
なるほど。高校生の経済的事情でギターに優先順位がついたと(笑)。

八田:
そもそもギターというもの自体に触ったのはそれが初めてで、当時は今みたいに教則DVDなんてないですが、ギタースコアの類はたくさんあったので、それを買ってきて見よう見真似で弾き始めました。なので高校生の頃はとても人前で弾けるレベルではなく、キーボード担当だったんです。

それでも、ギターの練習をしていたらすごく楽しいし、テレビの前とか布団の上とか(笑)、どこでも練習できるのも気軽で、気持ちが徐々にギターに傾いたんです。そもそも鍵盤も幼稚園の時に1年ぐらいオルガンを習ったことがあるって程度で、大したものは弾けませんでしたし。

あとは、高校時代、フュージョンブームやハードロックブームもあったので、いろいろと聴き漁りました。結局やっていたバンドはハードロックで、ディープパープルだとかヴァン・ヘイレンとかやってました。あと当時は、YMO好きは根暗だ、なんて言われていた時期でもあったので、そっちはこっそり聴いていた、という背景もあります(笑)。

 

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