航空券/航空アライアンス

ワンワールド(4ページ目)

世界の3大アライアンスのひとつが「ワンワールド」です。日本航空が2007年に加盟したため、日本人にもなじみの深いアライアンスのひとつになりました。「ワンワールド」にはどんなメンバーがいるのか、ネットワークの強みは何か、どんなサービスが用意されているのかなど、「ワンワールド」の基本情報と新規加盟予定などのトピックスを紹介します。

執筆者:中西 克吉

上級会員には世界最高峰のラウンジ

「ワンワールド」の提携の要となるのが、マイレージプログラムにおける包括的な提携です。ポイントの加算率や特典への交換条件などはプログラムごとに異なりますが、共通のサービスのひとつが上級会員のステイタス(エリートステイタス)。「エメラルド」「サファイア」「ルビー」の3つのステイタスがあり、最上位の「エメラルド」会員、および「サファイア」会員は、世界の各空港にある加盟各社のラウンジが、原則として搭乗するクラスにかかわらず利用できます。

キャセイのファーストクラス用ラウンジにはスパも(香港国際空港)。

キャセイのファーストクラス用ラウンジにはスパも(香港国際空港)。

サービスのクオリティを誇る「ワンワールド」ですから、ラウンジのサービスも総じて高水準。なかでも、JALやBA、キャセイパシフィック航空、カンタス航空、アメリカン航空などが本拠地の空港に設けるラウンジは、規模といい、サービス内容といい、それぞれ世界の空港ラウンジの中でも最高峰のひとつといっていいでしょう。ちなみにフィンランド航空のヘルシンキ空港のラウンジは、本格的なサウナ付き。「拠点となる空港のラウンジは、各社がメンツをかけてつくっている」と、加盟会社のある幹部は語ります。成田空港でも、JALをはじめ、アメリカン、キャセイ、カンタスがそれぞれ個性豊かな自社ラウンジを第2ターミナルに設置しています。

 

成田にあるJALのメインラウンジは世界最大級の広さ。

成田にあるJALのメインラウンジは世界最大級の広さ。

年に何回か欧米などへ出張するビジネスマンは別として、一般的な個人旅行者が「サファイア」以上の資格を手にするのは簡単ではありません。例えばJALの場合は、1暦年に5万フライポイント(国内線は搭乗マイル×2倍、国際線は同1~1.5倍)、または50回以上の搭乗かつ1万5000フライポイント以上の獲得で初めて、翌年度の「サファイア」のステイタスが手にできます。ただし、今年度からは、いったん「サファイア」の資格を得たら、翌年度以降も「JALグローバルクラブカード」(クレジット機能付き、年会費有料)の会員であれば、搭乗実績に関係なく、「ワンワールド」の「サファイア」のステイタスが維持できるようになりました。「サファイア」会員なら世界のラウンジも使えるため、マイレージファンには注目かもしれません。

注1:正式名は「ワンワールド・アライアンス」だが、ここでは「ワンワールド」として紹介する。

<DATA>
oneworld(ワンワールド)
発足:1999年2月(実際に運営を開始)
加盟航空会社:11社(ほかに系列航空会社20社)
就航地:約150 の国と地域の850都市以上
一日あたりの便数:約8500便(出発便)
年間旅客数: 約 3 億3,000 万人
従業員数: 約30万人
保有機材数:約2500機
総収益: 約 1000億米ドル(年間)
空港ラウンジ:約550空港で提供

※就航地は、ロシアS7航空とキングフィッシャー航空が加盟した場合の予測データ。その他のデータは09年11月時点。「ワンワールド」公式ウェブサイトより。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
※海外を訪れる際には最新情報の入手に努め、「外務省 海外安全ホームページ」を確認するなど、安全確保に十分注意を払ってください。

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