南米周遊にも便利な「世界一周運賃」
他のアライアンスと同じように、「ワンワールド」も使いやすく、リーズナブルな料金の運賃を各種用意しています。その代表が、世界一周運賃「ワンワールド・エクスプローラー」。「ワンワールド」の世界ネットワークを駆使して、思いのままに地球を一周する“夢の航空券”です。料金はチケットを購入する国と旅行する大陸の数(「ワンワールド」独自の運賃ルール)、利用するクラスなどにより決まります。日本発の場合は3大陸から6大陸をめぐる設定があり、3大陸周遊のエコノミークラス利用が33万5000円、同ビジネスクラス利用が65万6300円、同ファーストクラス利用が95万5500円。もっとも高価なファーストクラス利用の6大陸周遊でも、140万円ちょっとで可能です(それぞれ空港税などの諸税が別途必要)。
成田とロンドンをファーストクラスで往復するだけでも250万円(普通運賃)ほどかかることを考えると、「ワンワールド・エクスプローラー」は魅力的です。 他のアライアンスの世界一周運賃との違いのひとつは、マイル数(飛行距離)ではなく、訪問する大陸の数で運賃が決まること。イースター島などの離島へ行きたい人や、大陸内の移動距離の長い路線などを組み合わせたい人には、イチオシの世界一周運賃でしょう。
ルートの組み合わせは無限にありますが、例えば4大陸周遊では、成田~ヘルシンキ~ローマ~ロンドン~ニューヨーク~トロント~ロサンゼルス~シドニー~ケアンズ~ブリスベン~香港~成田といった経路が可能。有効期間は最大1年間ですから、途中の都市で日本往復の割安な航空券を買って一度帰国し、何ヵ月後かに世界一周の旅を再開する、といったアレンジもできます。
日本人にも「ワンワールド・エクスプローラー」の利用者は多いそうで、「最近はシニアのご夫婦が、南米の世界遺産めぐりの旅などを楽しまれるケースも増えています」(JAL)。長めの休みをとる機会に恵まれたら、出かけてみたいものです。どの航空会社に乗って、どの都市へ、どんなルートで行くかを考えるだけでも、旅行ファンならわくわくすることでしょう。「そんなお金も、時間もない」という方は「ワンワールド旅行プランナー」を見て、ヴァーチャルな世界一周旅行を楽しむのもひとつの方法かもしれません。
ほかにも、(世界一周ではなく)大陸をまたいで複数区間のフライトを利用する旅行に使える「ワンワールド周回旅行運賃」、1つの大陸内で多くの都市を訪問する旅行に便利な「ビジット・パス」(1大陸周回旅行用運賃で、7種類あり。区間とゾーンをもとに料金を設定)などの商品があります。各運賃の利用条件や活用法は、「ワンワールド」の日本語版ウェブサイトにも詳しく載っています。