演歌・歌謡曲/グループサウンズ・ニューロック

堀こうじ『堀嶋バンド』初ライブ GSスターの現在

2014年5月18日に大阪・南港ATCで開催された『第2回 すみのえミュージックロード・フェスタ』。大阪市住之江区の有志によって運営されているライブイベントだ。一見、”オヤジ”と呼ばれる世代のバンドマンが若かりし頃にあこがれていた1960年代~1980年代の歌謡曲、フォーク、ロックを演奏するための肩ひじ張らないイベント。しかしこの中に、なんとかつて関西一の人気をほこったグループサウンズのギタリストが参加している。

中将 タカノリ

執筆者:中将 タカノリ

演歌・歌謡曲ガイド

オヤジバンドイベントにあのグループサウンズの人気者が?

2014年5月18日に大阪・南港ATCで開催された『第2回 すみのえミュージックロード・フェスタ』。大阪市住之江区の有志によって運営されているライブイベントだ。
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第2回すみのえミュージックロード・フェスタ


一見、”オヤジ”と呼ばれる世代のバンドマンが若かりし頃にあこがれていた1960年代~1980年代の歌謡曲、フォーク、ロックを演奏するための肩ひじ張らないイベント。しかしこの中に、なんとかつて関西一の人気をほこったグループサウンズのギタリストが参加している。

彼の名は堀こうじ。ザ・リンド&リンダースに1968年から1970年まで在籍し『銀の鎖』、『夕陽よいそげ』などのヒット曲や人気テレビ番組『スミ子と歌おう』(MBS)、『アマンドキッス』(ノーベル製菓)CMへの出演で当時はアイドル的な存在だった。
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人気全盛期の堀こうじ


グループサウンズブームの終焉から45年。ときたま催されるリバイバルイベントへの出演を除いては音楽活動から遠ざかっていた彼が、今また仲間たちとイベントを立ち上げたり新バンド『堀嶋バンド』を結成することで、この年代になったからこそできる音楽の楽しみ方を模索しているのだ。

『堀嶋バンド』初ライブ

5月18日の南港ATCは快晴。
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南港の海をバックにしたステージにて。初夏を思わせる好天だった


周辺では同時に『魔法少女まどか☆マギカ展』や"痛車"イベントが開催されていたためオタク色の高い空間ではあったが、ともかく午後3時の照りつける太陽の下『堀嶋バンド』の演奏が始まった。
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ボーカル、ギター、ベース、ドラムは60歳過ぎの男性だが、キーボードだけは孫くらいの年ごろの女の子。白いシャツにジーンズで揃えたコスチュームがさわやかだ。

演奏されるのは『亜麻色の髪の乙女』(ヴィレッジ・シンガーズ)、『たそがれの御堂筋』(坂本スミ子)や『君といつまでも』(加山雄三)などグループサウンズの枠にとどまらないが、どれも当時ならではのバンドサウンドが光る粋なナンバー。いささか緊張した面持ちのメンバーたちを堀こうじが絶妙にリードして観客の声援に応えていた。
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堀こうじインタビュー

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ガイド:この『すみのえミュージックロード・フェスタ』はどのようないきさつで立ち上げられたのでしょうか?

堀:だいたい50歳以上の住之江区在住の人たちがボランティアで「我々が音楽を発表する場を作ろう」ということで始められたんです。そこに僕もお手伝いで加わってるんだけど、もう年だから横で見てるだけ(笑)

ガイド:今回で2回目となりますが、初回と比べていかがでしょうか?

堀:イベントとしてまとまってきたし、楽しみにして観に来る人もずいぶん増えてきましたよね。出演者としても、前回は僕一人で弾き語りやったんですけどサムい思いしたので(笑)今回はみんなで楽しくやれてよかったです。

ガイド:セッションとかではなくちゃんと固定のメンバーを集めてバンドを結成されるのはかなり久しぶりですよね。『堀嶋バンド』は今回が初ライブでしたが、手ごたえはいかがでしょうか?

堀:まだまだやけど、初めてのわりには出来たほうかな?メンバーの大半はバンド経験ない方なんですけど、練習2回しただけなのに飲み込みが早いです。

ガイド:キーボードのみりちゃんはいかがでしょうか?去年の『加賀テツヤ7回忌メモリアル』で僕のスタッフをしてくれていたところを堀さんに引き抜かれてしまいました(笑)

堀:すごく頑張ってくれていますよ。演奏もそうだし、僕や他のメンバーがオッサンで華がないぶん彼女のおかげでとても助かっています(笑)

ガイド:今回はグループサウンズの曲やリンド&リンダースがバックの演奏をした『たそがれの御堂筋』もレパートリーに含まれていましたが、やはり堀さんが意識的に選曲されたのでしょうか?
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坂本スミ子初期のヒット曲『たそがれの御堂筋」。元々はリンド&リンダースで榊テルオが歌うはずだった。


堀:"昭和歌謡曲"というテーマで結成したバンドなので、その中でぜひやりたいと思ったんです。懐かしかったね。今後もリンドにこだわらずグループサウンズはいろいろやりたいです。

ガイド:堀嶋バンドの目標や展望はどのように考えておられるのでしょうか?

堀:商業的じゃなくてアマチュア精神で、心底楽しめるようにやっていきたいですね。

みり(キーボード)インタビュー

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ガイド:去年の11月にあった『加賀テツヤ7回忌メモリアル』の打ち上げで堀さんからスカウトされたみりちゃんですが、どんないきさつでそんな話になったんでしょう?

みり:お話していたら家が同じ住之江区ということがわかって「ピアノやってるんやったらバンド入ってや」と軽いノリで誘ってもらいました(笑)

ガイド:バンド練習はどんな感じでやっているんですか?

みり:バンド以前に、私がクラシックしか弾いたことが無くてコードとかアンプの使い方とか全然わかってなかったんで、基礎的なことから教わったんです。
それからみんな集まって2回くらい練習しました。

ガイド:練習を通してバンドとしての一体感は出てきましたか?

みり:これからじわじわ高まってくるのかもしれないです。みんな数日前にイベントのポスターを見て初めてバンド名が『堀嶋バンド』なことがわかったんですよ(笑)

ガイド:今回のレパートリーで一番お気に入りの曲はどれですか?

みり:『君といつまでも』ですね。

ガイド:今後のバンド活動はどんな予定になっていますか?

みり:ラジオ局のイベントとか、2本くらいライブが決まっています。さらにグループサウンズ色が高まるらしいので、私も勉強していきます!

今後の堀嶋バンド

インタビュー中でも語られていた通り、堀嶋バンドはこの日以降もラヂオきしわだ主催イベント『パワーフェスタ2014』などに出演し、活動を本格化させていっている。
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グループサウンズのスターだった堀こうじが自分の経歴にとらわれず、地域のアマチュアバンドマンたちと和気あいあいと音楽を楽しむ姿はなんとも微笑ましく、また頭の下がる光景だ。

今後も堀こうじ、堀嶋バンドの活動を追いかけてゆきたい。
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ガイド・中将タカノリとみりちゃん、堀こうじ


※堀嶋バンドの今後のスケジュールは『加賀テツヤ+リンド&リンダースオフィシャルブログ』でご確認ください。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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