5人で遊べば面白いが、5人はなかなか集まらない
「どうぶつの森キャンディーまつり」もニンテンドーランドに収録されたゲーム。こちらも5人プレイがとても楽しい
決して5人集まらないと遊べないということでもありませんし、5人集まらないと全然面白くないということでもないんですが、5人集まった時に初めてWii Uのポテンシャルが完全に発揮されて、Wiiとはまったく違う世界が見えてきます。これは、2013年3月28日に発売されたゲーム&ワリオでも同様のタイプのゲームが見られます。
家族がゲームをする場面を思い描いてみても、5人で遊ぶ、という場面はかなりレアでしょう。4人家族だったとしても、4人全員で遊ぶのはそんなに多くはないと思います。子ども2人が遊んだり、そこにお父さんが加わったり。基本は2人、3人で遊んでいて、たまの連休などに家族全員がゲームに興じたり、親戚が来て盛り上がったり、というような感じが多いのではないでしょうか。
そうすると、GamePadを活用したこれらのゲームというのは、なかなかその真価を発揮する場面がなかったんですね。そして面白さが伝わりにくかったのです。
2、3人でも面白い定番ゲーム
いつも通り面白いんですが、Wii Uならではの要素を打ち出すには至っていません
2013年後半から2014年前半に発売された任天堂のゲームは、5人プレイではなく、Wiiまでの頃のように最大4人でチューニングされていました。「スーパーマリオ 3Dワールド」、「Wii Party U」、「マリオカート8」などなど。
しかし、これらのゲームは、それこそニンテンドーランドに比べると、GamePadの使い方がやや補助的になる傾向がありました。その中でもWii Party Uでは、GamePadの周りをグルグル回りながら踊る「フォークダンス」やGamePadだけで遊べる「テーブルベースボール」など、かなりGamePadを積極的に使っていました。従来通りの面白さを保障しつつ、GamePadの目新しさを取り込んだ形で、Wii Uのゲームの中ではバランス良くGamePadを使えていると言えるかもしれません。今まで通り、最大4人ですが、3人ぐらいで遊んでも十分にその面白さが実感できます。
ただし、GamePadを前面に押し出してメインに据えた構成をしているかと言えばそうではなく、Wii Uというハードの存在感を高めるにはまだ足りていないようにも感じます。
マリオカート8になると、GamePadは本当に補助的な使い方にとどまっています。いつものマリオカート同様、1人で遊んでも、2人、3人ぐらいで遊んでも従来通り面白いのですが、従来からの枠組みを超えていないという言い方もできるかもしれません。
ここら辺の流れで、GamePadを活用したゲームがもっと必要だ、という最初の話に戻るわけです。そして任天堂は、2014年6月10日から12日にロサンゼルスで行われた世界最大のゲームの祭典「エレクトロニック エンターテイメント エキスポ 2014(以下E3)」でいくつかの、GamePadを駆使したタイトルを紹介しました。
その中には、Wii Uというハードの可能性を示唆するような新しい遊びを提案するゲームもありました。