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住宅ローン、変動か固定かを決める3つのポイント(3ページ目)

住宅ローンを組む場合、固定型にするか変動型にするか、頭を悩ますところです。変動金利型の低い利率は魅力的ですが、金利上昇リスクも気になるところです。そこで、今回は、金利を選ぶときのポイントを(1)金利の決まり方、(2)過去の金利推移と経済環境、(3)家計の金利上昇リスク許容度の3つの視点で考えてみます。

平野 泰嗣

執筆者:平野 泰嗣

ふたりで学ぶマネー術ガイド

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変動金利を選んで良い人、悪い人

変動金利か固定金利か、家計の金利上昇リスク許容度を知るために、ライフプランを作ろう!

変動金利か固定金利か、家計の金利上昇リスク許容度を知るために、ライフプランを作ろう!

住宅購入相談をしていると、家計に余裕がある人ほど固定金利を選択し、家計に余裕がない人ほど、変動金利を選択する傾向があるように感じます。

借入期間が同じであれば、変動金利の方が、当初の返済額が少なくなるので、仕方のないことかもしれませんが、「家計の金利リスク許容度」という視点で考えれば、家計に余裕のある人ほど、変動金利を選択しても良く、家計に余裕のない人ほど固定金利を選択した方が、家計の面で安心と言えます。

変動金利を選択し、家計をやりくりしてなんとか返済できた場合でも、金利上昇によって返済が増え、家計が行き詰まってしまう可能性があります。ギリギリの家計の人ほど、ある程度余裕を持った住宅ローンを組んだ方が良いでしょう。固定金利を前提に住宅購入プランを立てるか、あるいは、実際に固定金利で借りない場合でも、固定金利で借りたと仮定して、返済できる金額の範囲内の住宅を購入し、その上で変動金利でローンを組むことです。

反対に変動金利を選択して良いケースは、家計にある程度余裕があって、金利上昇リスクに対応できる人。返済期間が20年(できれば15年程度)のように比較的短期で借りる人、自己資金が多く、借入金額が少ない人が該当します。

家計の金利上昇リスクの許容度を判断するためには、ライフプランを踏まえた、将来の家計をシミュレーションする必要があります。将来の家計シミュレーションの中で、住宅ローンを当てはめて、「固定金利の場合はどうか」「変動金利を選択した上で、金利が上昇したらどうか」を見ながら固定か変動かを選ぶと、安心・納得のできる住宅ローンを組むことができます。住宅購入という1つの夢を実現したとしても、ローンの不安を抱えながら生活するのでは本末転倒です。

変動金利か、固定金利かを選択する場合は、金利の仕組みを知ること、経済状況に関心を持つこと、家計の金利上昇のリスクを知るために、ライフプランをしっかり考えて実践しましょう。

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