「空手初心者が習慣にしたい筋力トレーニング」の記事で、空手における筋力トレーニングの重要性や空手初心者向けの基礎的な自体重トレーニングについて書きましたが、今回は自体重トレーニングでは物足りなくなった中・上級者の方向けに、ウェイトトレーニングの基礎種目の一つであり「キング・オブ・エクササイズ」とも言われているバックスクワットについて書いてみたいと思います。


ウェイトトレーニングがなぜ必要か?

トレーニングで筋量・筋力を増大させるためには、神経筋系に過負荷を与える必要があります(過負荷の原理)。初めは自体重トレーニングでもきつく、筋肉痛が起きていても、定期的に同じ負荷のトレーニングを続けていると、だんだん楽になり筋肉痛も起きなくなってくるでしょう。それ以上に筋量・筋力を増大させるためには、より大きな負荷をかけたトレーニングが必要になってきます。

自体重以上の負荷をかけるための代表的なトレーニングが、バーベルやダンベル等の重りを負荷として扱うウェイトトレーニングです。極真会館創始者 大山倍達総裁も、「技は力の中にあり」という名言を残し、日本の武道・スポーツ界でも早い戦後の段階で自らの鍛錬にウェイトトレーニングを取り入れていました。


キング・オブ・エクササイズ スクワット

人間は重力に逆らい二本の脚で立ち上がって生きている以上、下半身の筋力は誰にとっても必要です。極真空手をやっている人にとっては、突き・蹴りのパワーを生み出すためにも、相手の下段回し蹴りに耐えるためにも下半身強化は必須と言えるでしょう。

今回は、ウェイトトレーニングの基礎種目であり、下半身を鍛える代表的な種目であるバックスクワットを解説したいと思います。

スクワットにも複数種類ありますが、バーベルを背中側に担いで行う種目がバックスクワットです。主に鍛えられる筋肉は、大殿筋(お尻)、ハムストリングス(腿裏)、大腿四頭筋(腿前)になります。

  • 基本フォーム
安全のためにパワーラック等で行うことをお勧めしますが、画像では見やすいようにあえてラックから出て撮影しております。

  • バーの持ち方
バックスクワット(前)

バックスクワット(前)

まずラックに入り、バーの下に身体を置き、足幅は肩幅よりやや広めで立ち、肩幅より広くバーを握ります。バーの下に頭をくぐらせ、首の付け根と三角筋後部にバーを乗せ、肘を挙げて僧帽筋でバーを乗せるための棚を作り、肩甲骨を内側に引き寄せて胸を張ります。立ち上がってラックからバーを持ち上げます。

 

  • 下ろす動作
床と体幹の角度を一定に保ちながら、股関節と膝関節を曲げて下ろします。胸を張り、背中をまっすぐに保ちましょう。踵は床につけ、膝とつま先の向きは同じ方向を向けます。太腿が床と並行になるところまでを目安にしゃがみこんでいきます。
バックスクワットundefinedボトムポジション(横)

バックスクワット ボトムポジション(横)


バックスクワットundefinedボトムポジション(前)

バックスクワット ボトムポジション(前)


  • 挙げる動作
下ろす動作と同じ姿勢で、股関節と膝関節を伸ばして立ち上がります。セットが完了したら、ラックにバーが当たるまで前進し、バーをラックに戻します。

バックスクワット(横)

バックスクワット(横)


バックスクワット(前)

バックスクワット(前)


  • 注意点
背中が丸くなると腰に負担がかかり危険です。胸を張り、背中をまっすぐした状態で行いましょう。

バックスクワットundefined骨盤後傾(横)

バックスクワット 骨盤後傾(横)



膝が内側に入ると膝の靭帯等を傷める危険があります。膝はつま先と同じ方向を向く様にしましょう。

バックスクワットundefinedニーイン(前)

バックスクワット ニーイン(前)



負荷・回数・セット数

目的によって負荷(挙上重量)、反復回数、セット数は変わってきます。目的に合ったやり方で行ってください!

負荷・回数は、筋量を増やして太ももを太くしたい場合(筋肥大)は最大努力で6~12回挙げられる重量で、1セットあたり反復できる最大の回数を目標に、3~6セット行いましょう。筋持久力を向上したい、または脚を太くしたくない・引き締まった太腿にしたいという場合(筋持久力)はもう少し軽めの負荷で、最大努力で12回以上挙げられる重量で、2~3セット行いましょう。

しっかりバックスクワットをやりこんで、もっと筋力を向上させたい!(筋力)という方は、5・6回しか挙上できない重さにチャレンジ!1セットあたり反復できる最大の回数を目標に、2~6セット行いましょう。


休息時間

セットごとの休息時間も目的によって変わってきます。

筋持久力・・・30秒以下
筋肥大・・・30~90秒
筋力・・・2~5分

正しいフォームで、目的に合ったやり方で、トレーニングにバックスクワットを取り入れて、空手に活かしてください!


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