空手/空手初心者に必要な練習・トレーニング

空手におすすめの筋力トレーニング4選!初心者向け基礎体力づくり

空手をやっている方にも様々な目的をもった方がいらっしゃると思います。その方の目的や体力レベルによっても習慣にしたいトレーニングは変わってきますが、今回は空手初心者の方が安全に楽しく空手を続けていくための基礎的な筋力トレーニングを紹介します。

竹田 大介

執筆者:竹田 大介

空手ガイド

空手初心者が習慣にしたい筋力トレーニング

空手におすすめの筋力トレーニングとは

空手におすすめの筋力トレーニングとは


空手をやっている方にも様々な目的をもった方がいらっしゃると思います。護身のため、美容やダイエットのため、加齢による体力低下を防ぎ体力を維持・向上させるため、競技選手を目指すため。その方の目的や体力レベルによっても習慣にしたいトレーニングは変わってきますが、今回はこれまで運動経験がない空手初心者の方が安全に楽しく空手を続けていくための基礎的な筋力トレーニングを紹介します。
 
<目次>
 

空手に必要な筋力トレーニング

極真空手の稽古体系は全て「組手」に繋がる様な構成になっています。中には痛みを伴う組手があまり好きではない方もいらっしゃるかも知れませんが、極真空手の道場で稽古に参加すれば必ず組手を行う機会が出てくると思います。

もちろん、上級者は初級者に対して思いっきり技を当ててくる方はいないと思いますが、それでも相手の攻撃をもろに体に受けることもありますので、プロテクターの役割を果たす筋肉をつけておくことは重要です。また、強くなりたいと思う方は攻撃力を上げるためにも必要です。そういった意味でも、極真空手の稽古や昇級・昇段審査には補強(自体重トレーニング)が含まれます。今回は、稽古や審査で行われる代表的な自体重トレーニングのポイントを記したいと思います。

スクワット
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スクワット

「キング・オブ・エクササイズ」とも言われるエクササイズで、主に下半身を鍛えるために行います。下半身は蹴りでも突きでもパワーの源となり、極真空手では下段回し蹴りのダメージに耐えるためにも重要です。
 
  • 鍛えたい部位:太腿(大腿四頭筋・ハムストリングス)、お尻(臀筋群)
  • フォーム:足幅は肩幅もしくは肩幅より少し広めに開き、左右の足が一直線上に並ぶ様に立ち、つま先はやや外側に開きます。腰や背中が丸まらない様に胸を張り、椅子に座るイメージでお尻を後ろに引きながら、できれば太腿が床と平行になる位置までしゃがみます(この位置までしゃがめない方は、姿勢が崩れない範囲で出来る限り深くしゃがみましょう)。膝はつま先と同じ方向に曲げ(内側に入らない)、しゃがんだらそこから真上に向かって立ち上がります。

拳立て伏せ
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拳立て伏せ

腕立て伏せを拳で行う種目です。通常の腕立て伏せでは主に胸や腕を鍛えますが、拳立て伏せはそれに加え突きのインパクト時に大切な握力も鍛えることができます。また、正拳突き時に正確に人差し指・中指の拳を当てる意識を養い、この二拳を鍛える意味もあります。

突きを強くする、また相手の胸への正拳中段突きから体を守るためにも重要です。主に鍛えたい部位が胸であれば手幅を広めに、腕であれば狭めにしますが、今回は道場で行われる代表的な拳立て伏せのフォームでご紹介します。
 
  • 鍛えたい部位:腕(上腕三頭筋)、肩(三角筋全部)、胸部(大胸筋)
  • フォーム:正拳突きのイメージで脇を締め、拳頭(人差し指・中指の拳)を床につけ(縦拳の状態)、前腕(肘から先)が床から垂直に立つ位置に手を突きます。胸が床に付くすれすれまで下ろし(下ろせない方は出来る範囲で深く下ろし)、肘を伸ばして起きていきます。

腹筋(シットアップ)
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シットアップ

腹筋群を鍛える種目です。お腹周りには骨がないため、相手の突き・蹴りから内臓を守るためにもしっかり鍛えておきましょう。腹筋以外にも腿を上げる腸腰筋群や大腿直筋も使われます。
 
  • 鍛えたい部位:腹部(腹直筋、外腹斜筋、内腹斜筋)
  • フォーム:仰向けで両膝を立て、足幅を腰幅位に開きます。腰を床に付けたままおへそをのぞき込むイメージで体幹を丸め、床から肩甲骨を浮かせていきます。体幹が丸められる限界のところまできたら、もとに戻していきます。

背筋(バックエクステンション)
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バックエクステンション

背中を鍛える種目です。これは昇級・昇段審査では行わないと思いますが、腹筋で主に鍛えた腹直筋と逆の機能(背筋を伸ばし姿勢を保つ)を持つ脊柱起立筋という筋肉を鍛える種目になりますので、腹筋とセットで行いましょう。
 
  • 鍛えたい部位:背部(脊柱起立筋)
  • フォーム:うつ伏せの状態で、足幅は肩幅位に開き、首は自然にまっすぐ(顎を過剰に突き出したりせず)、上半身を天井に持ち上げる様なイメージで起こしていきます。起こせるところまで起こしたらもとに戻していきます。
 

エクササイズの回数・負荷のかけ方

回数は、それぞれご自分が「キツイ!もうダメ!」という回数を目安に行いますが、最初から頑張り過ぎるとトレーニングがイヤになってしまうかもしれません。始めはちょっと疲れたかな?くらいでやめてもいいと思います。いきなり頑張り過ぎず、徐々に負荷を高めていきましょう。

回数が何十回とできる方は、下ろす・上げるペースをそれぞれ3秒位かけてスローペースで行うと、少ない回数でも負荷が上がりつらくなります。このペースで行うと、血管が筋肉に挟まれ血流が一時的に阻害される時間が長くなり、筋肉が緩んだ時に一気に血液が流れるのですが、脳が「すごく大きな負荷がかかっている」と錯覚し「成長ホルモン」を大量に出してくれるので、筋肉をつけるためにも体脂肪を分解するためにも効果的です。

3秒でも物足りなくなったら4秒・5秒とご自分の筋力に合わせて負荷を調整してください。目的による負荷のかけ方の目安は、筋肉を大きくしたい方は、最大努力で頑張って1セット10回できるくらいの高めの負荷で行いましょう。筋肉をつけて体を細く引き締めたい方は、最大努力で頑張って15回以上できる負荷で行ってください。セット数は、最初は1セットでもいいですが、徐々に1種目3セットできるようになるといいですね!

エクササイズの順番ですが、先ほどの「成長ホルモン」の話をすると、大きな筋肉ほど大量の成長ホルモンが出ます。始めに大きな筋肉を動かせば大量に出た成長ホルモンが次のエクササイズにも効果を発揮しますので、一番大きな下半身の筋肉を使うスクワットから始めるといいと思います。
 

エクササイズの頻度

トレーニングを適切な負荷で行えば、筋肉痛が起きると思いますが、筋肉痛の間は筋肉を休めてあげましょう。トレーニングの効果を上げるには、運動(トレーニング)・栄養(食事)・休養(睡眠)の3つが大切です。トレーニングをしたら栄養(タンパク質をしっかり摂って!)をとり、しっかり休養(7~8時間を目安に睡眠をとりましょう!)して、筋肉の回復につとめます。

筋肉痛が治ったらまたトレーニングで筋肉痛を起こすというサイクルを繰り返せば、筋肉はしっかりついてきます。このサイクルで筋肉痛が治るのに1日~2日かかるとすると、週に3回程行えばよいことになります。道場で行った日は自宅に帰ってまでやる必要はありませんので、道場に通えない日はぜひご自宅でトレーニングを行い、空手家に必要な基礎的な筋力を養いましょう!

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