投資信託/要注意!投資信託のリスクと落とし穴

投資信託を買う人がやってはいけない5つのこと(2ページ目)

NISAやDCの普及を背景に投資家の仲間入りする人が増えています。その一方で「投資信託との付き合い方、これでいいの?」と迷う声も多く聞かれます。今回は、投資信託で資産づくりする人がぜひ確認しておきたい、“やってはいけない5つのこと”についてまとめてみました。

執筆者:村岡 里香

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NGその3:一度にまとまった資金で投資する

積立投資ならスタートしてから大きく値下がりしてもプラスに転じるチャンスがある!

積立投資なら天井圏でスタートしてもプラスに転じるチャンスあり!?

投資で最も難しいことは、最適な投資タイミングを当てることです。投資信託をまとまった資金で一括投資すると、値動きが心配で毎日市況ニュースばかりを気にするはめになります。そんなストレスのたまる投資法は避け、少額ずつコツコツ投資していく積立投資を実践しましょう。

積立投資は価格が高いときも安いときも長期的に継続して買っていくので、買い時を選ぶ必要がありません。そして一定額ずつ買っていくことで、価格が安い時には多い購入口、高い時には少ない購入口数となり、長期で見た平均購入単価を安くおさえる効果を期待できます。

たとえば投資のタイミングとしては最悪といえる日本のバブル全盛期、1989年12月に日経平均株価への積立投資をスタートしたとしましょう。その場合でも、2013年後半には運用成果がプラスに転じています。日経平均株価自体はバブル時の高値のまだ半値以下。一括投資であれば投資元本はまだまだ回収できませんが、積立投資では長期にわたって買値を平均化できたことで、投資元本を取り返すことができたのです。

もちろん積立投資をしたからといって必ずしも良い結果になるわけではありませんが、分散投資と積立投資を組み合わせることによって、上記の例よりも値下がりリスクは軽減できます。

NGその4:運用レポートを全く見ない

市場や経済の動きがわからないとただ値動きに一喜一憂するだけに

市場や経済の動きがわからないとただ値動きに一喜一憂するだけに

投資信託を買った後、運用成績を頻繁にチェックする必要はありませんが、買ってから一度も運用レポートを見ないというのはもったいない。

基準価額がどう推移しているのか、投資信託をとりまく環境がどうなっているのかを知らないまま、単に買いました⇒値下がりしましたor値上がりしました、ではいつまでたっても実感のない投資に終始してしまいます。

投資も勉強も、無理なくコツコツ続けていくことが大切です。まずは、毎月運用会社のレポートを一通り読んでみることから始めてみましょう。それだけでも市場や世界情勢、経済の動きがわかるようになっていきます。それは投資判断に役立つだけでなく、自分の視野や関心の対象が拡がっていくことにもつながります。

NGその5:目先の利益を確定するためにすべてを売却する

どんな時もバランス感覚を忘れずに!

どんな時もバランス感覚を忘れずに!

保有する投資信託の評価損益がプラスになってくると、「今のうちに利益を確定しなくてはいけないのでは?」と焦ってしまう人がいます。長期の資産形成を目的にこれまでコツコツと買ってきた投資信託を、プラスになったからといって一気に売却するのはあまりおすすめできません。

「投資は買い時が難しく、売り時はもっと難しい」と言われています。全額を売却したら、その売ったタイミングを後悔したり、また次の買い時に悩む結果になってしまいます。売るときもやはり、時間をずらしながら少しずつ売っていくのが基本。一番のおすすめは、相場を気にせず行える「リバランス」です。

たとえば1年前よりも株価が上がってポートフォリオに占める株式の割合が膨らんだとします。その株式の一部を売却し、その売却代金で割合の縮まった債券を買い増し、1年前の資産配分に戻します。これを「リバランス」といいます。

リバランスの後、さらに株価が上昇したらまた同じように一部を利益確定し、債券を買い増します。反対に値下がりした場合は、すでに株式の一部を良い値位置で売れているわけですから、後から悔やまなくてもすみます。

もしも将来的に投資環境が悪化するという場面が来たら、値下がりが心配な分だけ株式を売っておくとよいでしょう。資産配分を思い切って債券重視にシフトするはありですが、相場がどちらに向いても良いように、分散投資のスタンスは崩さないようにしたいものですね。

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