歴史の長いお酒、スナップスとアクアビット
特別なスナップスグラスで飲む、スウェーデンのお酒、スナップスには様々な種類があります 写真:Janus Langhorn/imagebank.sweden.se
スウェーデンのお酒を語る時に外せないのが、
スナップス(Snaps)。スナップスは、ファンコールやアニスなどの香草で風味付けがされた蒸留酒で、その歴史は1500年代に遡ります。もともとは、薬として用いられたスナップスですが、現在では、夏至祭やクリスマスなどのスウェーデンの重要な行事に欠かせないお酒です。スナップスグラスと呼ばれる小さめのグラスで、歌や乾杯とともに一気に飲み干すのがスウェーデン流。
スカンジナビアの国民的お酒と呼ばれるのが、スナップスの一種であるアクアビット(Akvavit)です。アクアビットは、クミンとデイルの両方、もしくは片方で風味付けがされた蒸留酒で、スナップスの中でも最も多く飲まれています。スナップスは、小瓶で様々な味が詰め合わせになって売られているので、いろんな味を試したい人にはぴったりです。
アブソルート・ウオッカに代表されるスウェーデンのウオッカ
有名な「アブソルート・ウオッカ」はいろんな種類があります
1970年代に「最もクリアな味の蒸留酒」として売り出され、洗練されたボトルのデザインとともに世界に名が知れ渡った
「アブソルート・ウオッカ(Absolut Vodka)」は、有名なスウェーデンのお酒です。この他にも、「スヴェンスカ・ウオッカ(Svenska vodka)」や「ヴァーンリグ・ウオッカ(Vanlig Vodka)」などスウェーデンのウオッカが複数あります。
スナップスのアルコール濃度が30%から40%と幅があるのに対して、ウオッカは必ず37.5%以上でという違いがあります。現在は、レモンや洋なしなど様々な風味のウオッカがあり、ウオッカは、薫製のサーモンやニシンの酢漬けなどのちょっと塩気のある食べ物とよく合います。
飲み方に歴史を感じるスウェーデンのお酒、プンシュ
スウェーデンのちょっと変わったお酒、プンシュ、甘い味です
日常的に飲まれることが減って来たスウェーデンのお酒が、
プンシュ(Punsch)です。1700年代にはヨーロッパで盛んに飲まれていたというこのお酒、スウェーデンのプンシュには、アラック、砂糖、水、お茶、レモンが入っています。歴史の長いこのお酒には、もちろん、プンシュ専用の乾杯用の歌もあります。プンシュは温かくしてスウェーデンの伝統料理、アットソッパと一緒に飲んだり、冷たいものをそのままデザートと一緒に飲んだりします。
こちらの記事も合わせてどうぞ>>>
スウェーデンの料理
あまり知られていないスウェーデン産ウィスキー
珍しいスウェーデンのマックミラー・ウィスキー 写真:http://mackmyra.se/press/bildbank/pressbilder/
1955年に始まったスウェーデンのウィスキー生産は、いったんすたれてしまったのですが、その後1999年に「
マックミラー・スヴェンスカ・ウィスキー(Mackmyra Svensk Whisky)」が製造を開始すると脚光を浴びるようになりました。マックミラーが最初のウィスキーを出したのは2006年。最初の数年は製造量に制限があり、なかなか手に入らないスウェーデンのウィスキーでしたが、現在では、システムボラーゲットでも簡単に手に入ります。スコットランドやアメリカ、日本とはまた少し違ったスウェーデンのウィスキー、オススメです。
クリスマスの飲み物、グロッグ
クリスマスの時期に飲むスウェーデンのホットワイン、グロッグ 写真:Helena Wahlman/imagebank.sweden.se
スウェーデンでクリスマスの頃になると飲まれるのが
グロッグ(Glögg)。中世の時代には飲まれていたという香草などで風味を付けたワインです。グロッグは、温かくして松の実とレーズンと一緒にいただきます。毎年、その年のグロッグが発表されると話題になり、スウェーデンのクリスマスには欠かせない飲み物です。この時期にスウェーデンを訪れたら、ぜひお試しください。
スウェーデンのちょっと変わったお酒たち、スウェーデン料理と一緒にぜひ楽しんでください。
【関連記事】
スウェーデンの素敵なカフェ文化、フィーカ