テクノポップ/海外のテクノポップ

まだある東ドイツ博物館!(3ページ目)

今回は行けませんでしたが、東ドイツ博物館はまだまだあります。いつか行きたい知らない街の博物館を紹介します。同時に共産テクノとしては、ブランデングルク州よりオストロックの重鎮バンド、Puhdysが放ったテクノポップな問題作を検証します。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

Puhdys

Puhdysをドイツ語から訳そうとしも無駄です。これは当時のバンドメンバーの頭文字を組み合わせただけです。
Peter Meyer
Udo Jacob
Harry Jeske
Dieter Hertrampf
メンバーがその後、一部変わっていますが、バンド名は固定です。

彼らが結成されたのは、ベルリンからちょっと北にあるブランデングルク州のオラニエンブルク(Oranienburg)。1969年に結成され、現在も続いている長寿バンド。音楽指向は時代によって変遷しており、Deep Purpleあたりのハードロック的なものに始まり、70年代中期の「Alt wie ein Baum (古い木のような)」を聴いていると、牧歌的なポップスです。以前紹介したKaratと並んで、オストロックの代表的バンドの一つに数えていいでしょう。

Alt wie ein Baum (YouTube)

computerkarriere

Computer-Karriere

そんな彼らが放った11作目となる問題作が、『Computer-Karriere』(1983年)。テクノポップ的なコンセプト・アルバムを思わせる曲名が並びます。基本縦ノリなんですが、サビになるとハードロックなギターが登場し、ニューウェイヴに挑戦するものの、長年の手癖が出てしまうんでしょう。先進的過ぎたのか、東ドイツの音楽評論家には受けがよろしくなかったようですが、今作が彼らにとって最も売れたアルバムとなりました。保守的な評論家よりも、時代のサウンドを求める民衆の方が進んでいた結果と捉えています。

Computer-Karriere (YouTube)
Computer-Karriere (amazon.co.jp)

 

【編集部おすすめの購入サイト】
楽天市場でテクノポップの CD・DVD を見るAmazon でテクノポップ関連の商品を見る
  • 前のページへ
  • 1
  • 2
  • 3
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます