ガイドの勧める、韓国語学習に’効く’オススメ楽曲4つ
全16曲、それぞれが「これぞ韓国!」というような歌詞とメロディーでとても楽しめますが、初級者向けに、男女のさわやかな恋心を歌った曲を二曲、中級者向けに、韓国社会を映し出した庶民的かつ意味深い曲を二曲ずつご紹介します。<<初級者向け>>
田舎出身ナヨンとモンゴル人ソロンゴが惹かれ合います
主人公ナヨンに一目ぼれしたモンゴル人青年ソロンゴが、ナヨンを想いながら歌う美しいバラードです。歌詞の一部をご紹介しましょう。
안녕(アンニョン)
비야 오지 말아라(ピヤ オジ マララ/雨よ降るんじゃないよ)
빨래 널러 와야지(パrレ ノrロ ワヤジ/洗濯物を干しに来てくれなくちゃ)
일요일엔 오지 말아라(イリョイレン オジ マララ/日曜日には降るんじゃないよ)
晴れていれば共同の洗濯を干す場所にナヨンが現れる、だから雨が降らないように、とソロンゴが願いながら歌います。「비(가) 오다(雨が降る)」「빨래(를) 널다(洗濯物を干す)」などの重要表現が学べます。
■「내 이름은 솔롱고입니다/僕の名前はソロンゴです」:
お互いの存在を認識した二人が、洗濯を干す場所でぎこちない会話を始める場面です。ソロンゴが以下のように故郷の話をすると、ナヨンも故郷・江原道の話をします。
내 이름은 솔롱고
(ネ イルムン ソrロンゴ/僕の名前はソロンゴ)
무지개라는 뜻이에요
(ムジゲラヌン トゥシエヨ/虹という意味です)
몽골 사람들은 한국을 솔롱고스라고 부르죠
(モンゴr サラmドゥルン ハンググr ソrロンゴスラゴ プルジョ/モンゴルの人たちは韓国のことをソロンゴスと呼びます)
무지개처럼 아름다운 나라
(ムジゲチョロm アルmダウン ナラ/虹のように美しい国)
ここでは、「○○라는 뜻이에요(○○ ラヌン トゥシエヨ/○○という意味です)」「○○을/를 ○○라고 부르죠(○○ウr/ルr ○○ラゴ プルジョ/○○を○○と呼びます)」などの表現が学べます。会話に応用できそうですね!
<<中級者向け>>
スルメイカにビールや焼酎。これこそ韓国の場末の雰囲気
雑貨店店主、ソロンゴの雇い主である工場長が歌います。その歌詞はまさに、韓国のアジョシ(おじさん)! それを象徴する歌詞をご紹介します。
맥주 안주에 오징어만한 안주가 없지
(メッチュ アンジュエ オジンオマナン アンジュガ オpチ/ビールのつまみに スルマイカくらい良いものはないよな)
오징어는 맥반석 오징어가 최고! 자 다 함께 건배!
(オジンオヌン メッパンソッ オジンオガ チョェゴ! チャ タ ハmケ コンベ/スルメイカは 麦飯石スルメイカが最高! さあみんなで乾杯!)
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힘들다고 꾀피우지 마 – 맥주를 훌짝훌짝
(ヒmドゥrダゴ ケピウジ マ-メッチュルr フrチャッフrチャッ/つらいからって ズルなんかすんなよ-ビールをちびちび)
알았냐? 이 자식들아 – 오징어 질겅질겅
(アランニャ? イ チャシッドゥラ-オジンオ チrゴンチrゴン/わかったか てめえら-スルメイカくちゃくちゃ)
いかがですか?ミュージカルにこんな歌詞が出てくるだなんてユニークですよね。そう、スルメイカをくちゃくちゃさせながらお酒を飲むオジサンたちの姿は、まさに韓国の場末の雰囲気そのもの。これこそ、韓国の庶民を舞台にした韓国オリジナルミュージカルの醍醐味と言えるでしょう。「ビールをちびちび」、「スルメイカくちゃくちゃ」は、メロディーと一緒ならすぐ覚えられますよ。
■「책 속에 길이 있네/本の中に道がある」:
主人公ナヨンが勤める書店店長の歌う歌です。ワンマンで、経営者としては救いようのない傍若無人なキャラクターとして描かれていますが、この書店店長も田舎から出てきて、韓国の急激な高度成長期のなか苦労をしてきたんだということが分かる歌詞です。ここに共感を覚える中年層も多いのでは、と思います。
아부지(※) 서울 와서
(アブジ ソウr ワソ/父さんソウルにやって来て)
청계천에서 날품 팔며 지내다
(チョンゲチョンエソ ナrプm パrミョ チネダ/チョンゲチョン(清渓川)で日雇い仕事で暮らし)
배우고 말겠다는 생각에 책방에 취직했다
(ペウゴ マrゲッタヌン センガゲ チェッパンエ チュィジッケッタ/勉強してやるぞと 本屋に就職した)
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내 머리를 콩콩 쥐어박던 서점 주인이
(ネ モリルr コンコン チュオパットン ソジョm チュイニ/オレの頭をこんこん小突いていた本屋の主人が)
항상 말했지
(ハンサン マレッチ/いつも言った)
책 속에 길이 있다
(チェッ ソゲ キリ イッタ/本の中に道がある)
책 속에 돈이 있다
(チェッ ソゲ トニ イッタ/本の中にお金がある)
(※本来は「아버지(アボジ)」ですが、曲の中では「아부지(アブジ)」と、若干‘なまった’発音がなされています)
「날품을 팔다(ナrプムr パrダ/日雇い仕事をする)」「콩콩 쥐어박다(コンコン チュィオパッタ/こんこん小突いていた)」などが注目ワードですね。曲想はいわゆる「演歌調」で、アジョシらしい雰囲気がムンムンですが、これまた韓国の庶民的雰囲気を醸し出していて、味わい深い曲です。
いかがでしょうか。こんなふうに、単語帳に出てくるとなかなか覚えられないような単語や表現も、ストーリーの中で、しかもメロディーに載っているとすんなり体に染み込んできませんか? 書籍についているCDを聞きながら、ぜひ韓国語を口ずさんでみてください。いつの間にか俳優さんと同じ速度で歌詞を口ずさんでいるだけでなく、感情も乗り移って、そしてその韓国語が自分の言葉になりますよ。このマジック! ぜひ体験してみてください。
※参考1:「第2弾・ミュージカル『パルレ』で学ぶ韓国語講座」(10/18開講 全5回 アイケーブリッジ外語学院)
※参考2:「ミュージカル「パルレ(洗濯)」」(ソウルナビ)
※参考3:「뮤지컬 빨래」(You TubeにアップされているKBS番組)