テクノポップ/アーティストインタヴュー

ぶどう÷グレープ~アムステルダム(3ページ目)

2度にわたるUKツアーを行ったぶどう÷グレープが、新作『アムステルダム』を引っさげて帰ってきました! バンドを代表して、最近本を出したながい÷グレープさんとくみんこ÷グレープさんを迎えて、新しい波に向かっていくぶどう÷グレープの心意気について熱く語っていただきました。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

悲痛な訴え

ガイド:
 「きみの知らないうれしいいっぱい」のクリップを見せて頂きました! 歌詞からは、ぶどう÷グレープらしさたっぷりの待ちぼうけを食らわされた男の悲哀(そして、強がり)を感じます。やはり、昔経験した悔しい思いを歌詞にしたとか(笑)。

ぶどう÷グレープ♪きみの知らないうれしいいっぱい♪ (YouTube)

ながい:
ストレートにとると「準備万端で待っているのに恋人はブッチ」という目も当てられない有様の歌詞なんですが、僕としては「ぶどう÷グレープはこんなにカッコイイ曲を揃えてずっと演ってるんだから、もっともっと多くの人に早く見つけて欲しい」と悲痛に訴えかけています。ぶどう÷グレープはヒットチャート1位にだってなれるバンドだと思ってやってますから!

ガイド:
もう一つ、突っ込んでおきたいのが、くみんこちゃんのメイク。前回、「くみんこちゃんは策士だ」とのながいさんの発言がありましたが、ちょっと暗黒なくみんこちゃんも素敵です。質問になっていませんが、ただ、それが言いたかったのです(笑)。

くみんこ:
シンセの74÷グレープとの出会いの勢いとパワーで完成した前作から2年、今の5人で出す音の絆も深まって、新しいぶどう÷グレープのグルーヴをとても感じています。歌い方も自然と変わってきて、まだこれからもどんどん変化していきそうですが… 策士な部分もあるのかも(笑)。
 
ながい:
今回のぶどう÷グレープの衣装は黒にしようと決めていて、さらにPVでは暗い雰囲気の場所で、というプランを進めました。先程の答えにも繋がりますが、今まで、ともすればカラフルでポップになってしまいそうなところを、あえてダークな方向に持っていきたかったんです。くみんこ÷グレープはそのテーマを上手に表現してると思います。普段はベースギターをノリノリで弾くマツイ÷グレープもこの曲ではシンセベース。PVでは後ろで寡黙に鍵盤をおさえる彼もなかなか良い味を出しているのではないでしょうか。

わすられないの

ガイド:
 「わすられないの」がわすれられないです(笑)。人生の悲哀溢れる歌詞、泣かせるギター、男50代(僕もそうです)、この辺りで渋い世界を追求しようと思ったとか? 

ながい:
この曲は昭和歌謡みたいにベタなアレンジにも成りうる可能性を秘めているので、ちょっと苦労しました。当初は今のシンセリフをギターでやっていたんですがそれだとオーソドックス。なのでそれはシンセで弾いてもらい、リズムギターは、かっちり左右に別れた2種類のカッティングで構築しました。それが功を奏したと思います。リードギターはコテコテですね(笑)。

 

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