昼下がりには読書を
宿はロッジ風の2階建て。客室はベッドルームが1部屋と畳の和室が1部屋。部屋の窓を開けると、ただ広がる草原と山々。夜空には降るように星々が輝きます。ベッドルームには畳の小上がりがあるので、家族や友人とのグループ利用も可能。客室内には洗面所とトイレを完備。洗面道具類、タオル・手ぬぐい類、パジャマ類はありませんので持参しましょう。お風呂は1階の浴場へどうぞ。大きめの浴槽にシャワーとカランがあるので家族貸し切りでも利用できます。
荷物をほどいたら、とっておきの読書タイムはいかがでしょう。1階のラウンジにある本棚には村上春樹の本がズラリ。
宿と「羊をめぐる冒険」のストーリーはファームイン・トントのブログに詳しく書かれていますのでご覧ください。
海外での評価も高い村上氏ですが、イギリスのBBCが取材に来た時の話や、文中の場面と事実を比較してみるなど、興味深い内容になっています。そして、物語の場面をコンテンツとして企画されたツアーやイベントも紹介されています。
本を開きながら、しばし想像の翼を広げてみる。そんな穏やかな時間が流れています。
羊さん、ありがとう!特製ジンギスカン
さて、一番星が見え始める頃。館内には美味しそうな臭いが漂ってきましたよ。夕食は女将さんが腕を振るう自慢の手料理を頂きましょう。オードブルはホタテのサラダ仕立て。続いてはホワイトソースに羊の乳を使ったジャガイモのグラタン。コクある乳の香りが優しく広がります。
そしてメインは、柳生さん夫婦が手塩に掛けて育てた羊たちのジンギスカンを頂いてしまいます! 見た目は鮮やかなピンク色。しっとりとして柔らかい生肉です。
北海道のジンギスカンといえば、あらかじめタレを揉み込んである場合も多いのですが、こちらでは“あとづけ”。ジュージューと音を立てながら焼いて一口。
あっさりとして臭みがないので次々に手が伸びます。ビールはやっぱりサッポロビール。農場の仕事を終えて戻ってきたご主人や同宿のお客さんと囲む和やかな食卓です。
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