基本的にマイホームの火災保険と同じ

収益物件に掛ける火災保険も、基本はマイホームと同じ

収益物件に掛ける火災保険も、基本はマイホームと同じ

火災や自然災害は待ったなし。最近は、予測外の災害も頻繁に発生しています。生活の基盤であるマイホームはもちろんですが、大切な“虎の子”である投資物件に不測の事態が生じたら、暮らしも事業も相当な影響を受けることになりかねません。

一挙に数千万円レベルの損害を被るリスクから資産をしっかりと守りぬくには、安全な資金計画とともに、適切な火災保険、および地震保険に加入しておくことが事業継続上とても重要になります。とはいえ、大家さんが投資物件の火災保険を選ぶ場合でも、マイホームに掛ける火災保険と基本は同じです。

火災保険は火災だけでなく、竜巻や落雷、水害や土砂崩れなどの自然災害などもカバーする保険ですから、所有物件がある地域にどのような災害リスクがあるのかをハザードマップで確認し、火災保険や地震保険で必要な補償を確保するのが王道です。ところが火災保険は一定の補償を束ねたパッケージ型が主流なので、人任せにしておくと必要性が薄い補償がセットされている一方で、必要な補償がセットされていないといったことも起きてしまいがちなので必ず自ら確認をしましょう。

また、大家さんが契約するのは建物を対象にした火災保険です。一戸建てでは建物および門や塀、カーポートなどが建物の範囲となります。一方で分譲マンションの場合、大家さんが掛けるべき火災保険は専有部分の建物部分、つまり戸室内の内装や設備の部分です。共用部分についてはマンションの管理組合が掛けていますが、その内容もしっかり確認しておきましょう。マンション管理組合の地震保険の契約率は3割ほどと低めで、契約をしていないケースも少なくありません。とはいえ、修繕積立金が十分でなく地震保険金も受け取れない状況でマンションが地震被害に遭うと、所有者の持ち出しが必要となったり、修繕への合意形成が困難を極めるなどマンション特有の問題が発生するかもしれません。

火災保険に加えて、「施設賠償責任保険」も契約しておきましょう。これは所有している建物など大家さんが管理している対象に事故があったりして、人にけがを負わせたり人のモノを破損させたりした場合に、損害賠償金をカバーする保険です。たとえば、物件にぶら下げている看板が風で飛び人に当たりケガをさせたとか、第三者の車に落ちて破損させたといったケースが該当します。損害賠償の発生は大家さんにとって大きなリスクとなりますので、保険によるリスクヘッジは必須。保険料は数千円単位とそれほど大きな負担にならないケースが多いようです。
 

アパートローンと同期間で保険に入らなくてもOK、銀行で入らなくてもOK

なお、アパートローンを組み銀行等から融資を受ける場合には、アパートローンの融資期間に合わせた長期火災保険への加入を銀行から求められることがあるようです。

2年以上の保険期間を設定し、保険料を一括払いする長期火災保険は、毎年の更新の手間がかからず、期間に応じた割引が保険料に適用されるなどのメリットがあります。一方で、契約時に保険料のためのまとまったお金が必要となること、また物価変動時は設定した保険金額と実態にずれが生じることがあるにもかかわらず、更新がないため見直しが長年されずに問題が生じがち、などの点はデメリット。

ただ実際のところは、長期火災保険での契約はマストではなく、1年契約でも問題はないようです。長期火災保険を希望しない場合には、銀行に尋ねてみるといいでしょう。

また、火災保険の契約はどこで結んでも問題ありませんから、必ずしも勧められた火災保険を銀行などで契約しなくても構いません。所在地の災害リスクなどを踏まえて、無駄のない納得感のある火災保険の契約をしましょう。どうしてもぎりぎりまで契約を先送りがちな火災保険ですが、少し早めに資料を取り寄せて、いくつかの商品を確認してみることをお勧めします。

次のページでは、火災保険以外の選択肢をご紹介します