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特別な1日を振り返る ダービー観戦ドキュメント

日本ダービーは、競馬関係者にとって特別な1日。そしてファンにとっても、1年でもっとも盛り上がる1日です。しかもその盛り上がり方は、競馬を知らない人からすれば驚くもの。ということで今回は、ダービー観戦ドキュメントをお送りします。

河合 力

執筆者:河合 力

競馬ガイド

朝焼けの中、ダービーの1日は始まった

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家を出た朝5時前の空。ダービーにふさわしい天気となりそうです。

【6月1日、朝3時45分】
私の携帯アラームが激しい勢いで鳴り響き、ダービー当日の朝を迎えました。決戦の時刻は15時40分。まだ12時間近く先ですが、ファンの1日はもう始まります。正確にはすでに始まっています。

その理由は、ダービーの席取り。毎年、日本ダービーには10万人をゆうに超えるファンが東京競馬場を訪れます。競馬場のスタンドは、基本的に「指定席」と「自由席」からなり、ダービー当日の指定席は抽選による狭き門。

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朝のホーム。これから東京競馬場へと向かいます。

となると、ファンが狙うのはイスのある自由席。立ち見スペースも自由席に含まれますが、やはり座りたいのが本音。そして視界がまったく違います。とはいえ、もちろん自由席は早い者勝ちの激戦。そこで、何とか当日の自由席を確保するため、ファンは早朝から競馬場に並び開門を待つのです。

いや、もっといえば前日から、あるいはそれより前から徹夜で並ぶ人さえいるほど。ということで私も、始発の京王線に乗り、東京競馬場を目指します。


ダービーが特別であることは、この行列が物語っている

【5時34分。京王線東府中駅に到着】
京王線には、府中競馬正門前という、東京競馬場に直結する駅があります。ただその始発は約1時間後。そこでファンは、隣りの東府中駅で降り、歩いて競馬場を目指します。20分ほどで着く距離です。

なお、繰り返しますが、この電車は始発。それなのに、東府中駅で降りるとこんな光景が展開されます。

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競馬場へと続く道には、すでに行列が…


つまり、大量の人たちが同じ方角へ向かい、速足で歩くのです。なかには走る人もいます。
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ブレブレですみませんが、とにかくみな同じ場所を目指します。

 

競馬場周辺は、すでに特別な雰囲気

【5時53分。東京競馬場に到着】
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このような表示が、さらに気分を高めます。

見てください。朝6時前の時点で、正門前にはすでに長蛇の列が出来ています。
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すでにこの行列です。それほど見たいレースがダービー。

もちろん、皆さんの狙いは同じ。自由席の確保。そのために、なるべく早く来てここに並び、開門と同時に自由席のゲットを目指します。

6時20分。開門時刻のアナウンス】
通常ならば、9時に開門する東京競馬場。ですがダービーの日は、先述の理由からいつもより大幅に早く開門します。2014年は、7時20分開門とのこと。係員の方が何度もアナウンスしていました。

座って開門を待つファンたちは、「イスラボニータだよなあ、蛯名に勝ってほしいよ」「武(豊)がどう乗るかなあ」と、それぞれダービーの展望を話します。決戦の時刻は、まだずっと先。しかし、ファンたちの思いはすでに高ぶっているのです。そして、若い女性もたくさん並んでいます。

そんな中、私の競馬仲間である敏腕ライターのS氏が合流。先輩でありながら、この早朝から応援に駆け付けてくれたのです。私に人望があるからS氏が来たわけではありません。むしろその逆。それでも来てしまうほど、競馬ファンにとって高揚する1日なのです。

次ページでは、競馬場開門での攻防をレポートします。

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