ベルギー/ベルギーのグルメ・レストラン

ベルギー料理(3ページ目)

世界の食通が集まる美味しい国ベルギー。まだまだ日本では知られていないベルギーの代表的な料理をご紹介します。

執筆者:林 瑞絵

魚介類を使った代表的ベルギー料理

小エビがいっぱい詰まったコロッケは定番料理

小エビがいっぱい詰まったコロッケは定番料理

■ムール貝(Moules/Miesmuscheln)
これぞベルギー自慢、プリプリのムール貝©OPT-RicardodelaRiva

これぞベルギー自慢、プリプリのムール貝©OPT-RicardodelaRiva

ベルギーの国を代表する食材がムール貝。旬の時期は牡蠣といっしょで「R」のつく月、つまり9月(September/Septembre)から4月(April/Avril)の間です。現在は一年中食べられるのですが、旬の時期の方が身が大きく美味しいのはたしか。ビール蒸し、トマトソース煮、クリームソース煮、カレー煮と料理法は様々。フランダース地域だけでもムール貝料理は30種以上を数えますが、中でもムール貝のマリニエール(船乗り風)は国を代表する料理。セロリやタマネギ(もしくはポロ葱)のみじん切りを入れ、白ワインでさっと煮たもの。付け合わせはもちろんフリッツで決まり。

一人前はおよそ1~1.5キロ。底が深めの柄付き鍋に入って登場しますが、その大きさに目を丸くする旅行者が続出。しかし一瞬ひるんでも、貝殻のボリュームがかなりありますから、意外と完食できるものです。ベルギー流の食べ方はフォークを使いません。右手で貝の殻をピンセットのようにして使い、左手に持った別の貝の身を挟んで食べます。箸が使える器用な日本人ならば楽勝ですので「郷に入れば郷に従え」の精神で是非挑戦してください。

首都ブリュッセルで最も有名なムール貝料理のお店は、世界中から観光客がつめかける「Chez Léon」。食道楽が集うイロ・サクレ地区にあります。また昨今美味しいムール貝が食べられるレストランとして地元の料理ジャーナリストに支持を得ているのが「Bonne Humeur」「François」「Chou de Bruxelles」。プリプリのムール貝に出会えることでしょう。

 

■小エビの料理
小エビのコロッケも店ごとに工夫が

小エビのコロッケも店ごとに工夫が

フランダース地域では、北海で水揚げされた灰色の小エビを使った料理が人気ですが、中でもおすすめは小エビのコロッケ(Croquettes de crevettes/Garnaalkroketten)。クリームコロッケが好きな日本人ならばきっと気に入る味でしょう。ベルギー出身の伝説のシャンソン歌手ジャック・ブレルは小エビのコロッケが大好物で、ブリュッセルの老舗レストラン「Taverne du Passage」でよく注文していたそう。

またマヨネーズのソースで和えた小エビをトマトの中に詰めた「トマト・オ・クルベット(Tomates aux Crevettes)」も代表的な小エビ料理。ミニトマトが使われることも多く、前菜としてもよく登場します。

 

■うなぎのグリーンソース煮(Anguilles au vert/Paling in 't groen)
ベルギー料理にウナギはよく登場する©ベルギー・フランダース政府観光局/八木実枝子

ベルギー料理にウナギはよく登場する©ベルギー・フランダース政府観光局/八木実枝子

グリーンのソースが鮮やかで食欲をそそること間違いなしのアントワープ名物料理。小さく切ったうなぎを、パセリ、セルフィーユ、エストラゴンといったハーブ類やほうれん草と一緒に長時間煮込んだ料理です。

他にもベルギーはシーフード料理がいっぱい。フランダース地域の高級レストランでは、シタビラメ、真ダラ、オマール、帆立を使った料理をよく見かけます。一方ワロン地方は「山の幸」の宝庫ではありますが、もちろん川が流れていますのでカワカマス、マス、ウナギ、コイなどの淡水魚のご馳走が楽しめます。特に川魚をワインで煮込んだ料理マトロットやマスのエスカベージュなどが有名です。 
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