クルマを通じて、チャリティ活動や地元情報発信源に
ベッキオ・バンビーノ。英語に直せば、オールドボーイ。年老いた少年、つまりは、子供の心をもったまま大人になった男たち。とはいえ、その意味するところは、決して“子供っぽい大人”ではない(そういう側面もあることは敢えて否定しないけれど)。子供のころの夢や希望を心に深く抱いたまま、常にピュアにエネルギッシュに、そして何事にも真剣に向きあい前へ進もうとする男たち、という意味である(と思っていたい)。
今年で4回目を迎えた「ベッキオ・バンビーノ」は、クルマを愛してやまないオールドボーイたちがそれぞれ自慢の愛車を持って岡山県に集い、旧知の仲間や新たな友人たちとともに、趣味のクルマについて語らい、地元の文化や産業の発信源となりながら、東日本大震災の被災者や交通遺児たちの一助となるべくチャリティ活動を支援しつつ、岡山の名所旧跡をぐるりと周る、ラリー形式のイベントである。
参加台数は70台に限定され、エントリーリストには1973年までに生産されたヨーロッパ車を中心とするクラシックカーと、最新モデルを含む主催者裁定のスーパーカーとが混合で載るという、非常に珍しいパターンのドライブラリーだ。
スタート地点となった湯郷温泉(岡山県東部)には、戦前のブガッティから、国内外の5、60年代の名スポーツカー、さらには70年代懐かしのスーパーカーに、最新のスーパースポーツが勢揃い。ギャラリーの目を存分に楽しませる。筆者も、73年式のデ・トマソパンテーラで参戦した。