製法
まずは健康な土壌、植物、山羊を育て、美味しいミルクを作るところからチーズ作りは始まりますが、チーズ工房にミルクが運ばれてからの製造は、ざっと以下の通りです。- 生乳を静置して、ミルクを乳酸発酵・熟成させる。
- レンネット(仔牛の胃袋から採った凝乳酵素)を加えてミルクを固める。
- 固まったミルク(英語でカード/Curd、フランス語でカイエ/Cailleと呼ばれる)を穴の開いた型に入れ、水切りをする。
- 型から出し、補強のためのライ麦の麦藁(パイユ/Pailleを真ん中に差し込む。
- 最低10日間の熟成を経て出荷。
熟成による変化
シェーヴルは、熟成するにしたがって変化していく味も魅力のひとつ。じぶんの好みに合った熟成具合を見つけていくのも楽しいものです。間とともに以下の様に変化していくので、参考にしてみて下さい。質感:若いうちは酸味があってしっとりとした柔らかさやもろさもあるが、熟成が進むと水分が抜けてだんだんと固く締まっていく。熟成士によっては、表皮の下がとろりと柔らかくなるように熟成させる事もある。
内層の色:真っ白だった生地は熟成と共に水分が抜け、外側からアイボリーへと変化していきます。
表皮:若いうちは、木炭粉の上から白かびがうっすらと覆って薄いグレーだが、熟成と共に青かびが増えていくので次第に色合いは青みがかり、さらに表皮の皺も増えて深くなっていく。
味わい:若い頃は酸味があってフレッシュ。熟成が進むと酸味はやわらぎ、その代わりヘーゼルナッツのような風味とコクが増し、旨みも深くなっていきます。
ワインとのマリアージュ
若いものにはロワール地方の辛口白(Vouvray、Sancerre等)、熟成の進んだものには、やはりロワールの赤(BourgueilやChinon等)がおすすめです。食べ方
さっぱりとした食べやすい味なので、どんな物にも合わせやすいチーズですが、お勧め&定番は以下です。- そのままカットしてワインと共に
- スライスしてドライフルーツや蜂蜜、ジャムと共に
- カットしてサラダに混ぜ込んで
- 軽く焼いてサラダやパンにのせて
- スライスをパンにのせて
- タルトやキッシュの具として焼き込んで
※写真協力:Sainte Maure de Touraine