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『テルマエ・ロマエII』とカルチャーギャップ映画(2ページ目)

今回は大人気のお風呂映画『テルマエ・ロマエ』の続編『テルマエ・ロマエII』を中心に、異文化にとまどう人を描いたカルチャーギャップ映画をご紹介します。古代ローマ目線で日本のお風呂文化を描いた『テルマエ・ロマエ』に負けないカルチャーギャップ映画はあるでしょうか? ではいってみましょう!

斎藤 香

執筆者:斎藤 香

映画ガイド


異国の地で苦しみさまよう外国人を描いた映画

『フランティック』(1988年度作品)
学会に出席するために夫婦でフランスに来た医師(ハリソン・フォード)。しかし、妻は宿泊先のホテルで忽然と消えてしまう……というロマン・ポランスキーが演出したヒッチコック風のサスペンス。

行方不明になった妻を追う主人公は、知り合いもいない、フランス語が堪能ではない、それゆえに、様々な障害にぶつかってしまいます。見ている方もソワソワしたりイライラしたり……。まったく融通がきかないフランスの警察や頼りにならない大使館には主人公と一緒に怒り爆発ですよ。

海外と自国とのギャップによるトラブルなんてありがちかもしれないけど、この映画の場合、妻の命がかかった事態なので、本当に緊迫します。またエンリオ・モリコーネの音楽が最高に不安を掻き立てるんですよ~。儚く美しいメロディーは耳に残り、サスペンスを盛り上げるのに一役買っています。

監督: ロマン・ポランスキー
出演: ハリソン・フォード、エマニュエル・セイナー、ベティ・バックリー、ジョン・マホーニー、アレクサンドラ・スチュワルト

『ロスト・イン・トランスレーション』(2003年度作品)
ハリウッドスターがCM出演で訪れた東京のホテルで映画監督の妻と知り合い、異国の地で寂しさを共有。心を通わせる姿を描いたソフィア・コッポラ監督作。

カルチャーギャップの長所と短所が見事に調和しています。焼肉を食べに行くシーンでは、自分で焼くことへの違和感やメニューに載っているカルビやロースの違いがわからない(全部同じ肉に見えるらしい)エピソードなどにニヤリ。

『ロスト・イン・トランスレーション』は、ソフィア・コッポラ特集のときに取り上げているので、詳細はこちらの記事をご覧ください→ソフィア・コッポラ特集『ロスト・イン・トランスレーション』

監督: ソフィア・コッポラ
出演: ビル・マーレイ、スカーレット・ヨハンソン、ジョヴァンニ・リビシ、アンナ・ファリスほか

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