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妖怪ジワウレ? 妖怪ウォッチの不思議な売れ方(3ページ目)

今子供たちの間で、妖怪ウォッチが大人気です。しかし、実はこれ新作ではありません。2013年夏に発売されたニンテンドー3DS用タイトルなんです。それがなぜ、今頃になって売れているのか。その軌跡を追ってみます。

田下 広夢

執筆者:田下 広夢

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2014年夏 妖怪ウォッチ2が発売

ファンタジーライフの図

ファンタジーライフや、タイムトラベラーズなど、実は新作を投入し続けていたレベルファイブ。その中でも妖怪ウォッチは特大のヒットとなりました(イラスト 橋本モチチ)

レベルファイブは2014年4月15日、妖怪ウォッチの続編「妖怪ウォッチ2 元祖/本家」を2014年7月10日に発売することを発表しました。大変な勢いで売れている妖怪ウォッチ、ちょっともったいないぐらいのタイミングではありますが、この勢いを持続できればヒットは確実という必勝の体制であるとも言えます。

初週5万本でスタートしたゲームが、ゆっくり売れて、年末年始をこえたところで、アニメ、おもちゃでブレイク、累計70万本を超えて100万本も視野に入ってきたところで続編の発表。年末年始までの動きはともかく、その後ここまで盛り上がることを予測できた人はほとんどいないんじゃないでしょうか。

レベルファイブというと、大黒柱となる「レイトン教授」シリーズや「イナズマイレブン」シリーズが長く続編を重ねる中で徐々に売上を落としてきてたり、あるいは「ダンボール戦機」では、いわゆる「完全版」と呼ばれる、一度発売したゲームにいくつかの新しい要素を追加した商品を短い期間に投入した結果、せっかく立ち上げた新シリーズの消費スパンを早めてしまったり、次々ヒットを生んでいた時期から、そのヒットを維持していくのが難しい時期に入っていた印象もありました。

しかし一方で、「ファンタジーライフ」や、「タイムトラベラーズ」など、常に新作を投入しつづけてもいたんですね。そして、その姿勢が実を結び、妖怪ウォッチは大ヒットとなりました。色んなメディアを巻き込みながら、時間をかけて子どもたちのムーブメントを作っていく手法は、流石の一言です。

コンシューマーゲームのパッケージビジネスが困難になりつつあり、新規タイトルの立ち上げのリスクが高まっている中、それでもチャレンジし、成功させるメーカーがあるということは、とても頼もしく感じられます。そういう意味でも、妖怪ウォッチの今後には、大いに期待し、注目していきたいところです。

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