デザインも走りも新世代キャデラック
GMの中で高級ブランドに位置づけられるキャデラック。ギラつくフロントマスクは「夜会」という言葉が似合うと思います。本革とサペリというウッドがあしらわれた室内。ダッシュボード上面とドアトリムに使われた素材は、熟練の職人によってハンドカットされ、最高級家具に用いられるフレンチステッチという手法で縫い上げられています
先述のようにエンジンは2.8Lと3.6LのV6。それをフロントに置き、後輪を駆るFR車です。組み合わされるミッションは6速AT。2008年式は左ハンドルのみでしたが、2009年からは右ハンドル仕様も導入されました。
標準装備となるHDDナビは、使わない時は格納できるポップアップ式。またiPodなどデジタルオーディオプレーヤーをUSBで繋いで音楽を聴くことができます。
BOSE製5.1サラウンドシステムも標準装備。そのほか本革シート(フロントは電動&シートヒーター付き)、左右独立エアコン、クルーズコントロール、コーナリング時に進行方向を照らしてくれるアダプティブフォワードライティングシステムも標準で備えています。
フロントシートは電動&シートヒーター付き。メモリー機能があり、2名分のシート、ステアリング、ドアミラーポジションだけでなく、オーディオやエアコンの設定も記憶させておくことができます
しかし、だからこそデザインが重要になってくるのではないでしょうか。例えば先ほど中古車価格の比較に上げた旧型Eクラスは、やや良い子ちゃんなイメージのデザインだと思います。
またトヨタのクラウンやレクサスISやGSも、この2代目CTSがデビューした頃はいずれも旧型で、スマートな優等生風なマスクをしています。
一方でこのGTSは、本来の言葉と意味とは違いますが、流行の「マイルドヤンキー」を想起させる、アグレッシブなデザイン(ちなみに本来の「マイルドヤンキー」とは、上京より地元志向が強く、家族生活を大切にし、消費活動もそれなりに活発という現代の若者の一類型を表すマーケティングの言葉)。
クラウンやISも現行型でようやく思い切りのよいデザインになってきましたが、CTSはすでに初代でこのチャレンジングなデザインにトライし、この2代目では「こなれた」感があります。
各メーカーもデザインの重要性には気がついていて、例えば現行Eクラスはマイナーチェンジで大幅なデザインの変更を行いましたし、先日のNYモーターショーではトヨタカムリがやはりマイナーチェンジで、まるで別の車になったかと思えるほど見た目が変わりました。
新車で買えるならそれに越したことはありませんが、そうでない場合、それらが中古車になるまで我慢しなければなりません。しかしいち早く今のアグレッシブなトレンドを織り込み、かつこなれたデザインにまで昇華した旧型CTSなら我慢する必要はないのです。
このように、しっかり調べてみればお買い得な車種は意外とあるものです。あなたも一度、探してみてはいかがでしょう。
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