イタリア/シチリア島

パレルモの観光

シチリア島第一の都市・州都パレルモ。シチリアの旅はここから始まります。パレルモの街の規模や、観光でまわる際の歩き方のコツをご紹介します。

岩田 デノーラ 砂和子

執筆者:岩田 デノーラ 砂和子

イタリアガイド

パレルモの街の大きさ

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パレルモ旧市街のプレトーリア広場。右手に見えるのがパレルモ市庁舎

シチリア島は、島全体がイタリア20州のうちのひとつ「シチリア州」として数えられています。パレルモは、そんなシチリア州の州都。島の第一の都市で、人口は約66万人。ローマ・ミラノ・ナポリ・トリノに次ぐ第5番目の規模を誇ります(実は結構大きな街なんですね)。

パレルモは、シチリア島北西に位置刷る港町。かつて古代ギリシャ人が「パノルモス(すべてが港)」と呼ばれた頃と同じく、街全体が海に沿って広がっています。横長に広い街ですが、おもな見どころはほとんど歩いてまわれる範囲に集中。主要な観光スポットだけなら、1日~1日半あれば、無理なく訪れることができるでしょう。

パレルモの旧市街を歩く

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市庁舎すぐ裏のベッリーニ広場

パレルモの市街地を大まかに分ければ、旧市街と新市街となります。それぞれにまた、細かくクアルティエレ(地域)に分けることができますが、まずは、旧市街全体をとらえてみます。

旧市街の中心となるのは、街を南北に貫くマクエダ大通りVia Maquedaと東西に貫くコルソ・ヴィットリオ・エマヌエーレ大通りCorso Vittorio Emanueleの交差点。ガイドブックなどでは「旧市街のへそ」とも呼ばれる、四辻、クアットロ・カンティ(Quattro Canti)です。まずは、ここを基点にするのがわかりやすいでしょう。

クアットロ・カンティのすぐ隣には、パレルモ市庁舎が建つプレトーリア広場(Piazza Pretoria)があります。その裏手には、12世紀にたてられたビザンチン様式の金のモザイクが見事なマルトラーナ教会(Martorana)やイスラム風な半円ドームが並ぶサン・カタルド教会 (San Cataldo)が並んで建つベッリーニ広場。

旧市街の雑多な街並みを歩くのもの、パレルモ観光の醍醐味のひとつ

旧市街の雑多な街並みを歩くのもの、パレルモ観光の醍醐味のひとつ

クアットロ・カンティから、コルソ・ヴィットリオ・エマヌーエレ大通りをまっすぐ進めば、巨大なカテドラーレ(Cattedrale)。その先には、パレルモ観光のメインとも言えるパラティーナ礼拝堂(Cappella Palatina)を擁するノルマン王宮/パラッツォ・レアーレ(Palazzo Reale)まですぐ。

大通りから脇へそれれば、アラブ支配時代を彷彿とさせる迷宮的裏路地が広がっています。クアットロカンティと王宮の間には、巨大市場のバッラロや、荘厳なバロック様式のジェズ教会。クアットロカンティから海側のエリアには、サンフランチェスコ・ダッシジ教会、サン・ドメニコ教会、アントネッロ・ディ・メッシーナの作品を所蔵するシチリア州立美術館アバテリスなどがあります。

また、マクエダ通りを新市街の方向(空港方面)に向かって真っすぐ進めば、ゴッド・ファーザーPART3のラストシーンを撮影したことで知られる、新古典様式のオペラ劇場マッシモが見つかります。

これらのスポットへは、てくてくと散策しながらアクセスすることができます。

パレルモの新市街を歩く

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新市街のランドマーク、ポリテアマ劇場広場

さて、旧市街のマッシモ劇場からマクエダ大通りをさらに北(空港方面・中央駅と反対方向)に進めば、新市街。マクエダ大通りは、ルッジェーロ・セッティモ通りVia Riggero Settimo、リベルタ大通り Viale Libertaと名前を変えながら、延々と街の端まで続きます。

途中に見つかる美しい円形劇場、ポリテアマ劇場が新市街の中心地。周辺は、ドメスティック・ブランドや高級店、カフェやリストランテが並ぶ、最も繁華なショッピングエリアとなります。

旧市街とはまたひと味違う、新市街の街並み

旧市街とはまたひと味違う、新市街の街並み

碁盤目状に区画整理された新市街は、観光客にも歩きやすいエリアと言えるでしょう。新市街とはいえ、成り立ちは20世紀初頭。重厚な石造りの建物が並ぶ通りを歩いて、入り組んだ路地裏の旧市街との比較を楽しむのもオツなものです。

優良なホテルも多い新市街のホテルに宿泊し、昼間は観光、夕方からはショッピングや夕食を新市街で楽しむのもおススメの滞在方法のひとつです。

 

パレルモ市街から少し離れて

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荘厳な黄金のモザイクが飾るモンレアーレの大聖堂

パレルモの周辺にも、見どころは豊富。パレルモ市街の背後にひかえる小高い山モンレアーレには、総面積世界一を誇る黄金モザイクで装飾された大聖堂、約8000体のミイラが収容されたカップチーニ派の修道院があり、またパレルモの隣町、モンデッロには美しい白砂のビーチが広がっています。のんびりとしたバカンスエリアで、喧噪のパレルモ市街とは、ひと味違う雰囲気が味わえます。

モンデッロとパレルモの間にそびえる峻険な山は、聖なる山モンテ・ペッレグリーノ山。頂上に、パレルモの守護聖人をまつる洞窟教会があります。

これらのエリアには、バスでアクセスすることができますが、時間のない旅ならば、専用車をチャーターするのもおススメ。パレルモ市内の観光スポットを含め、1日で観光することも可能ですよ。
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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。
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