介護支援専門員(ケアマネジャー)/ケアマネージャーの独立について

ケアマネージャーの独立 法人設立時の注意点

ケアマネージャーとして独立する際、法人を設立する必要があります。ケアマネージャーの実務はよくわかっていても、法人を設立するとなると未経験なことが多く勝手が違ってきます。本記事では、法人設立時に注意すべきことを中心に紹介していきます。尚、本記事は独立や法人の設立を推奨する意図は全くありません。

執筆者:鈴木 康修

ケアマネージャーとして独立するために必要なことや注意すべき点を、シリーズで紹介しています。今回は法人設立時における注意点などを紹介します。本記事では、安易にケアマネージャーの独立を推奨している訳ではありません。経営的にも厳しい側面がありますので、独立は慎重に検討する必要があります。しかし、記事の題名から、ある程度の覚悟がある方も読まれていると思いますので、あえて肯定的な内容を多くしています。


ケアマネージャーの独立開業は儲かるか

地域のネットワーク作り

地域のネットワーク作り

自宅で開業し、ケアマネージャー1人あたり40人程度のケアプランを作成していれば利益を出すことはできます。介護報酬を1人1万円としても月に40万円程度の収入になるため、必要経費を抑えることができれば利益確保はそんなに難しいことではないのです。

居宅介護支援事業所は小売業と違って仕入れもありません。また、介護報酬は国保連から確実に支払われますのでキャッシュフローの観点からも安定した事業であるといえます。

問題は顧客(利用者)が安定確保できるかどうかです。入院や逝去などにより利用者数は変動しますので、それを補うために新規利用者を確保し続けなければいけません。大手法人であればなんなく集客できるかもしれませんが、開業後も同じであるとは限りません。新規利用者の確保が非常に重要なポイントであるといえます。ケアプラン作成件数も、実際には40件を維持することは至難の業でしょう。ケアマネージャー1人の平均件数が27件というデータもありますので、平均値であれば利益確保はさらに難しくなってきます。

次のページでは、ケアマネージャーの理念について考えていきます
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