ケアマネジャーは、主に在宅で生活している高齢者の支援(居宅介護支援)を行いますが、特別養護老人ホームなどの施設においても活躍しています。他にも、行政機関や専門学校の講師など就業場所は幅広いのが特徴です。ここでは就業場所の特徴を紹介していきます。

指定居宅介護支援事業所

ケアプラン作成

ケアプラン作成

指定居宅介護支援事業所とは、都道府県知事の指定を受けた居宅介護支援を行うための事業所であって、介護保険法の第1章第8条23に詳しく記載されています。

居宅介護支援事業所に従事しているケアマネジャーが、契約を締結した要介護高齢者に対してケアプラン(居宅サービス計画)を作成し、介護サービスの利用に繋げていきます。ヘルパーステーションなどの介護サービス事業所はこのケアプランに基づいてサービスを提供します。

また、法律で事業所の管理者は常勤のケアマネジャーと定められているので、専門性を生かした活躍が期待できます。他にも、要介護高齢者等の利用者35人に対して、ケアマネジャーを1人配置しなければならない人員基準も設けられています。要介護高齢者の数に比例してケアマネジャーも増えるため、代表的な活躍の場と言えるでしょう。

介護保険施設

介護保険施設は3つに分かれています。

1.特別養護老人ホーム
特別養護老人ホーム(特養)は、要介護高齢者が入所できる介護サービスの付いた施設です。安価に利用できることや終の棲家として人気が高く、近年、多くの待機者がいることで問題となっています。特養は介護サービス付きの施設ですので、寝たきりや車いすで生活している場合でも安心して利用することができますが、病院等の医療機関ではないために治療を受けることはできません。

特養のケアマネジャーは、施設入所者に対して施設サービス計画(ケアプラン)を作成しますが、これは、前述の居宅介護支援事業所のケアマネジャーが作成する居宅サービス計画(ケアプラン)とは異なります。この違いは要介護高齢者が居宅(自宅)にいるか、施設にいるかの違いであり、どちらも要介護高齢者の課題抽出や目標設定を行うという点では変わりありません。この場合の施設とは、介護保険施設(特養・老健・療養型医療施設)を指しています。

特養は終の棲家となりえる生活のための施設ですので、施設サービス計画は要介護高齢者の生活や人生に密着したものとなります。例えば、「ペットを飼いたい」、「油絵を描きたい」、「たばこを吸いたい」、「釣りがしたい」等、要介護高齢者からは様々な要望が上がります。この中から、施設で対応できるものや、課題・目標を整理し、本人に説明し同意を得た上で進めていきます。

2.老人保健施設
老人保健施設(老健)は特養と少し違って、機能回復による在宅復帰を目標としているため、リハビリスタッフや看護師、医師などが多く配置されています。また、自宅に戻ることが前提ですので、終の棲家として利用することはできません。

老健のケアマネジャー業務は、在宅復帰を目指した施設サービス計画(ケアプラン)の作成が特徴になっています。施設サービス計画は1番の特養と同様ですが、自宅に戻ることが前提となるため、住環境の整備等も検討します。例えば、「自宅の玄関に大きな段差がある」、「浴槽が高く、をまたぐことが難しい」、「手すりがないので体を支えられない」等、住宅改修や福祉用具の購入・貸与も考えられ、退所後の調整を行うこともあります。

3.介護療養型医療施設
介護療養型医療施設の利用者は急性期医療の必要はないものの、病気や障害によって在宅復帰が困難である場合等に利用することができます。2番の老健よりも医療依存が高い場合を想定していますが、介護保険が適用となる施設のため、治療より療養を目的としています。

ケアマネジャーの業務は、介護療養を見込んだ施設サービス計画(ケアプラン)を作成します。施設サービス計画は1番の特養・2番の老健と同様ですが、要介護高齢者の中には虐待等家族関係悪化による利用もあり、必要に応じて家族関係の調整を関係機関も交えて行うこともあります。

続いて、行政機関や地域包括支援センター等について紹介します。