介護支援専門員(ケアマネジャー)/ケアマネージャーの独立について

ケアマネージャーの服装とは?独立開業の知識

独立開業しているケアマネージャーはどのような服装で仕事をしているのでしょうか。十人十色ですので答えはないのですが、今回は独立開業したケアマネージャーの服装について考えてみたいと思います。あまりカジュアルすぎる服装で行うのも良くないのでチェックしましょう。

執筆者:鈴木 康修

<目次>

ケアマネージャーの制服について

ケアマネージャーの服装とは?独立開業の知識

ケアマネージャの服装とは?


介護職の服装は、ある種示し合わせたような規則性を感じます。例えば、ケアワーカーや訪問介護員であれば、上はポロシャツが多く、下は施設勤務の場合はジャージ、在宅訪問系サービスの場合はスラックスといったところでしょうか。

ケアワーカーなどの直接処遇職員には「動きやすさ」が求められているため、カジュアルで動きやすい服装は理解できますが、実際に介護等を行わないケアマネージャーの服装についてはどうでしょう。ケアマネージャーとして従事している方の服装を見ると、カジュアルとフォーマルの中間といったイメージです。

私が社会福祉法人に勤務していた時の服装は、ポロシャツとスラックスでした。その後転職して医療法人に移り、服装はスーツになりました。周りではスーツ着用は少なく、ケアマネージャー連絡会に出席しても、カジュアルな装いが多かった記憶があります。社会福祉法人での勤務時代、利用者と接するときにより親しみやすい服装で接するようにと指導を受けたことはありましたので、ケアマネージャーの服装は若干カジュアルなスタイルがスタンダードなのでしょう。

現在でもケアマネージャーの服装にはあまり変化がないとは思いますが、Tシャツにジーパン姿のケアマネージャーを私は見たことがありません。やはり、仕事として考えれば、カジュアルすぎるのも問題だといったところでしょうか。もちろん、制服は自由ですし、ここでは是非論を唱えている訳ではありません。法人や個人の裁量、度量、社会的な許容範囲を考えているに過ぎません。中にはTシャツとジーパンで仕事をしていることもあると思います。

他にも、病院の医療相談員と兼務しているケースや、看護師と兼務しているケースなどは、白衣のケアマネージャーとなるでしょうし、大手法人で複数の事業所を管理する「エリアマネージャー」を兼務しているような場合や、幹部クラスのケアマネージャーなどはスーツ姿のケアマネージャーが多いと思います。このように、ケアマネージャーの服装は実に多種多様なわけですが、本記事では、ケアマネージャーとして独立開業しているケースを想定して考えてみます。
 

利用者本位の視点で考えるケアマネージャーの服装

スーツで利用者宅に訪問した際、中には「話しづらい」と距離を置く方がいました。ケアマネージャーだから安心だとわかっていても、スーツ姿を見ると訪問販売員などを想起してしまうようで、「何かを売りつけられるのではないか」と心配される方も。また、ケアワーカーをしていた時、敬語で話しかけると「他人行儀で嫌だ」と言われることもありました。その方は私に、家族のように接してほしいと思っていたのかもしれません。このように、服装や言葉遣いで人に与える印象は変わるのは事実です。

では、利用者の希望に沿った服装や話し方をすればよいでしょうか。言葉遣いについて私は「親しき仲にも礼儀あり」と思っていて、できるだけ他人行儀にならないように配慮しながら、敬語を使い続けた経験があります。何度か話しているうちに信頼関係ができ、分かっていただくまでに時間がかかりました。服装についても同様で、はじめは分かってもらえなくても、時間をかけて接することで、理解してもらう努力は続けたいものです。

このことから利用者との関係性は、服装や言葉遣いだけに左右されるものではなく、やはり信頼関係が重要だということが言えます。
 

ルーティンワークから考えるケアマネージャーの服装

次に、ケアマネージャーのルーティンワークから考えてみます。ケアマネージャーのルーティンワークの一つに、介護保険の更新申請等代行業務があります。他にも認定調査票の写しを請求など、役所に足を運ぶことが多い訳ですが、登庁する際の服装としてはスーツが無難だと思います。

人間、見た目で判断してはいけませんが、見た目が人に与える影響も確かにあります。代行業務をあまりカジュアルすぎる服装で行うには、受け取る役所の職員の方も抵抗があるのではないでしょうか。
 

結論、スーツを着用すべきか

冒頭に結論は出ないと言っている訳ですが、あえて結論付けるとすると、スーツ着用が無難であると言えます。ただし、私自身は状況にあわせてスーツを着用しています。普段は襟付きのシャツにスラックス、革靴です。

登庁するときや病院に面会に行くときなどはできるだけスーツを着用しています。こうした臨機応変な対応ができるのは、やはり独立開業しているからです。雇用されている場合は制服が決められていたり、勤務時間中、自由に自宅に戻ることもできません。

出勤した時の服装がそのまま退社時まで続く訳ですから、自由に服装を変えることができない場合は、スーツを着用しておいた方が無難でしょう。士業と呼ばれている弁護士、司法書士、行政書士などは、記章(バッジ)があることでよりスーツ姿が映えます。ケアマネージャーも、記章もあるとスーツ姿が増えるかもしれませんね。

【関連記事】
※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

あわせて読みたい

あなたにオススメ

    表示について

    カテゴリー一覧

    All Aboutサービス・メディア

    All About公式SNS
    日々の生活や仕事を楽しむための情報を毎日お届けします。
    公式SNS一覧
    © All About, Inc. All rights reserved. 掲載の記事・写真・イラストなど、すべてのコンテンツの無断複写・転載・公衆送信等を禁じます