マロール地区と蚤の市
マロール地区は、庶民の姿を描き続けた16世紀の画家ブリューゲルゆかりのブリュッセル本来の下町。毎日早朝から開催される蚤の市で知られます。一時 期、移民系の貧民層が多く住みつき、それ以前の庶民的風情がなくなり、風紀や治安が悪化していました。そこで、ここ10数年の間に、市が再開発を推し進め、かつての下町らしい活気を取り戻し、市民や観光客がそぞろ歩きを楽しむ地域となっています。グランプラスから1.5kmほどの距離ですが、直線コースはやや判りにくいので、旅人コースとしては、小便小僧の角から坂を上り、大きな通りに着いたら、前方右手に見える教会の黒い尖った屋根を目指すとよいでしょう。これが、ブリューゲルの眠るチャペル教会(Eglise Notre Dame de la Chapelle/Kapellekerk)です。
この教会から、蚤の市が開かれる手毬広場(Place du jeu de Balle/Vossemplein)までの並行した二本の道(rue Blaes/Blaesstraatとrue Haute/Hoogstraat)沿いには、アンティークの家具や照明器具の店や、雑貨屋 さん、アクセサリーを売る店が密集。気取らない喫茶店やレストランも多くあり、暖かい季節の晴れた週末などは、多くの人出でごった返します。また、この界隈にも、アールヌーボの建築家達が残した興味深い建物(たとえば、今もそのまま使われている、巨匠オルタが設計した小学校など)がいくつか残っています。
蚤の市は欧州各地どこにもつきものですが、毎朝6時から1年中毎日開催はここだけとか。片方しかない長靴のようなガラクタから、掘り出し物のアンティーク・レースまで、何でもかんでも売っている玉石混交の蚤の市です。
高台通り(rue Haute/Hoogstraat)の中ほどには、ブリューゲル・スクウェア(Sq.Breughel-l’Ancien/Breughei-de-Oudesq.)と命名された広場があり、そのすぐ脇には、ブリューゲルが暮らした家が残っています。この広場には、れっきとした市の交通機関であるエレベータ(無料)があり、それを使えば、裁判所や高級ショッピングのできる山の手地域に簡単に昇ることができます。
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■Marché aux Puces, Quartier des Marolles マロール地区の蚤の市
住所:Place du jeu de Balle/Vossemplein
開催時間:毎朝6:00~14:00(週末は15:00まで)