出産・育児費用/出産費用 妊娠から出産でかかるお金(分娩費等)

無痛分娩にかかる費用ともらえるお金

平成22年に厚生労働省研究班がまとめた調査では、平成19年に全国1176施設(病院・診療所・助産所)が手掛けた出産約40万件のうち、硬膜外無痛分娩は約1万件(2.6%)。全国で普及しているとはいえない状況ですが、少しずつ広がっています。自然分娩に比べて高額といわれる無痛分娩ですが、いったいいくらかかるのでしょうか。

拝野 洋子

執筆者:拝野 洋子

ファイナンシャルプランナー・社会保険労務士 / 年金・社会保障ガイド

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無痛分娩ができる施設はまだまだ少数

出産

元気に生まれたね。

無痛分娩(和痛分娩)とは、主に薬を使って、陣痛の痛みを和らげる分娩方法を指します。ラマーズ法や水中出産も広い意味で無痛分娩です。

自然に陣痛が来たときに、365日24時間対応できる体制が整っている施設はごく少数。日本産科麻酔学会のHPによれば、無痛分娩のできる施設(平成25年10月時点)は150にとどまります。無痛分娩を希望する場合は、妊婦健診のときになるべく早めに、遅くも妊娠32週より前に担当医に伝えましょう。
 

無痛分娩の費用ってどのくらいかかる?

無痛分娩の費用は健康保険を使えないため、自分で負担しなければなりません。

少し前のデータですが、平成16年に日本産科麻酔学会は、会員所属の分娩施設を対象に無痛分娩について調査を行いました。無痛分娩の中でも一般的とされる「硬膜外無痛分娩」を行う46施設からの回答によると、通常の分娩費に加えて以下の費用が必要とのことです。
  • 個人施設 0~5万円
  • 一般総合病院 3~10万円
  • 大学病院 1~16万円
例えば、通常の分娩費が50万円なら、無痛分娩は50万~66万円ほどです。ただし、費用は医療機関ごとに大きく異なりますので、詳細は、無痛分娩を希望する医療機関に直接問い合わせてください。
 

無痛分娩費用の例

いくつかの病院の無痛分娩費用を挙げてみました。参考にしてください。

24時間体制で無痛分娩を行っている病院の無痛分娩費用(世田谷区)
陣痛が来てから硬膜外麻酔を打つ方法。通常分娩67万円に無痛分娩費用一律12万円を加算。

総合病院の水中出産による分娩費用(渋谷区)
水中分娩で陣痛を和らげる方法。通常分娩57万~61万円に水中分娩費用2万5000円を加算。

次のページでは、無痛分娩をした場合に受けられる各種助成について見てみましょう。
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