稲取温泉とは
稲取温泉(静岡県東伊豆町)は、日本三大つるし飾り発祥の地として近年特に注目を集める温泉地です。また、金目鯛水揚げ量日本一は下田ですが、古くから地金目と呼ばれる近海物の良質な金目鯛の産地としても名高く、海の幸が豊富な伊豆の中でも、特に海鮮料理が期待出来る温泉地です。稲取温泉は写真の通り、海に突き出した半島のような形をしており、その周囲に温泉宿が林立しているので、大半の宿がオーシャンビュー、オーシャンフロントに位置しており、雄大な海の景観を存分に満喫出来る点も高く評価されます。
今回は東伊豆を代表する温泉地の一つ、稲取温泉を紹介します。
稲取温泉の源泉、泉質
稲取温泉の源泉数は8本で、泉質は温泉組合の公式サイトやwikiには、硫酸塩泉主体の温泉地と書かれていますが、残念ながら間違った表現と言わざるを得ません。実際には大半の施設の泉質は塩化物泉です。確かに、一部の宿ではナトリウム-塩化物・硫酸塩泉の湯を引く所もあるようですが、陰イオンの表記の順番が塩化物・硫酸塩である以上、主体は塩化物であって、硫酸塩泉主体の温泉地とは到底言えません。一部の温泉マニアの方は、硫酸塩泉が猛烈に好きという方もいらっしゃると思いますが、上記の点には十分注意して頂かないと、期待外れになってしまいます。塩化物泉と言っても弱食塩泉に分類されるようなマイルドな泉質ですので、あまり泉質にこだわらずに、展望浴場や展望露天風呂で海の絶景を楽しむのがオススメの温泉地と言えるでしょう。
足湯は、温泉街の中心にある文化公園内の他、稲取漁港沿いにも海女の足湯と呼ばれる民営ながら無料で開放されている足湯があり、こちらは稲取漁港の景観とともに楽しめる展望足湯になっています。
次ページで、稲取温泉の旅館・入浴施設をご紹介します。