子供たちは先生にいじめを止めてもらいたい
いじめは、学校で起きている、これは現実です。 ですから、いじめを止めることができるのは教師であり、子供たちも先生になんとかしてもらいたいというのが切なる願いだと思います。表面上は、先生はあてにならない、学校に訴えても無意味だと言っていたとしても、頼りになる先生を求めているのです。学校や教師の無策、不作為(なにもしないこと)は子供たちを追い詰める
子供は先生にいじめを止めてほしい
このように、学校がしっかりと対応し、教師がいじめを解決してくれることは子供たちの希望であり、安心感の源です。日ごろからしっかりといじめ問題に取り組んでいる教師の取り組みについて触れていきたいと思います。
朝のホームルームの活用事例
まず、4月に新しく担任を受け持つ場合に、始業式の日に「先生はいじめを絶対に許さない。いじめを見つけたら叱る」ということを宣言します。また、担任の先生の話を、子供たちが一番聞く姿勢になっているのが、朝のホームルームです。この時間を有効に使うことに注力します。多くのいじめ防止に成功している先生が活用している本があります。『あたり前だけど、とても大切なこと-とても大切なこと-子供のためのルールブック』(ロン・クラーク著 亀井よし子訳 草思社)という本です。
この本は、「誰かが素晴らしいことをしたら拍手しよう」「相手の目を見て話そう」「勝っても自慢しない、負けても怒ったりしない」「誰かとぶつかったらあやまろう」「咳をするときには口をふさごう」一見あたりまえのことばかりですが、いま、子供たちの多くが誰からも教わっていないことを取り上げている本で、他者を尊重する心、自分を大切にする心を育てる、大人にも通じる基本ルール集です。
教育困難学級をうけもった小学校教師が、祖母から教わった礼儀作法をルールにして生徒たちに教えたところ、教室が劇的に変わり、学業成績も州のトップクラスになった内容が盛り込まれています。この本から、一日一分、一つのルールを取り上げて、その節を読み上げます。その後、それについて解説をし、そのルールに基づいてその日のクラス目標を定めるのです。これを毎日繰り返します。
子供たちの変化
あたり前だけど大事なことを教える
また、この本の著者の言葉に「アメリカでこのような問題にうまく対処している先生方には五つの共通点があります。一つは、子どもたちが授業を面白がれるよう工夫していること、二つ目は、子どもたち一人一人を気にかけ、愛情を示していること、三つ目は、子どもたちにどう行動してほしいかを具体的に教えていること、四つ目は、いじめは必ずやめさせ、学校を安全な場にしていること、五つ目は、保護者と信頼関係をきずいて協力してもらっていることです。」というものがあります。結局、教師の姿勢で子供たちは変わります。お子さんが通っている学校のホームルームがいかがでしょうか。
日ごろから、いじめなどが起きたら相談できる信頼関係を築いていくことが必要です。