子ども部屋の収納。その考え方とは・・・
1.奥行き寸法をチェック子どもにとって奥行きが深いと奥のものが取り出しにくく見えづらくなってしまい、結局ホコリがたまるスペースになってしまいます。奥行きは30cm、45cm、60cm、90cmの4段階が一般的です。子どもには30cmと45cmの浅い寸法が使いやすいでしょう。
2.押入とシステム家具
日本の収納といえば押入です。和室を子ども部屋に使っている人もいるでしょう。これらは、押入用収納グッズなどで対応することです。システム家具なども一見便利そうに見えるのですが、内部の棚やパイプの位置などが自由に替えられない場合があります。そしてシステム家具は折戸の場合が多いので、子どもが指を挟まないかにも注意が必要になります。
3.たたむ収納と吊るす収納
日本の収納はもともと、たたむ収納でした。それが洋文化の生活スタイルになり、今ではすっかり吊るす収納が主流となっています。しかし衣類をすべて吊るして収納しようとすると、大きなウォークインクローゼットが必要になります。物によっては、たたむ収納も考えることです。子どもが小学校から中学校にあがると、一気に収納スペースが必要になってくるのは、吊るす収納が多くなってくるからです。
4.見せる収納とかくす収納
機能的に使う場合は作業をする場所から、見せる収納が便利です。キッチンなどがそうでしょう。子ども部屋の学習机周辺などもそうです。しかしこれが中学生くらいになると、雑多なものが多くなり、見せる収納であると落ち着かなくなってきます。そうすると、ここでかくす収納が必要になってきます。したがって、子ども部屋には、見せる収納とかくす収納の2つの考え方を持っていることで、学習環境が快適に保たれるのです。
5.フレシキビリティーと収納
子ども部屋の収納スペースは、一般的にはそれ程ありません。したがって、細かく収納スペースを区切る方がいます。たしかにある一定の年齢まではそれでもよいのですが、いずれ4~5年も経つと、逆に使い勝手が悪くなる場合もあります。収納スペースは、容易に棚がはずせたり、パイプの位置を変えたりできるように、フレキシビリティーを持たせておくと良いのです。
子ども部屋のアイデア-実例
1. 2. 3.- 子ども部屋を畳にして下部を引き出しにしている。
- コンパクトにまとめた特注の学習机。
- 壁厚を利用した床から天井までの本棚収納
(設計:(株)佐川旭建築研究所)