食育/食育アドバイス

これが給食!? 日本一食育熱心な学校給食がすごい(2ページ目)

テレビや雑誌でもおなじみの一流シェフたちが集まり、学校給食の現場で、日本一食育熱心な学校給食「スーパー給食」に取り組んでいます。子供たちへ「食べることの」意味を伝え食育を推進することはもちろん、地域の活性化にもつなげている、その取り組みをご紹介します。

浜田 峰子

執筆者:浜田 峰子

食育ガイド

うわさの「スーパー給食」の現場を紹介!

子供たちの視線はくぎづけ

子供たちの視線はくぎづけ

実際に、足立区立綾瀬小学校で開催されたスーパー給食の様子をご紹介しましょう。この日腕をふるったのは、超人シェフ倶楽部に所属する、フレンチ「ラ・ロシェル」の工藤敏行シェフ、中国料理「スーツァン  レストラン陳」の菰田欣也シェフ。

地元で専業農家をしている宇佐美さんが作った約60キロの小松菜を使って、約1000人分調理をしました。調理現場にホクホクと立ちのぼる湯気、一生懸命働く大人たちの姿、たちこめる美味しそうなにおいに、窓の外はあっというまに子供たちの笑顔でいっぱいに。

体に優しい食事の見本となるようなメニューのスーパー給食は、できるかぎり作っているところから子供たちに見学してもらい、出来上がったものは、必ず超人シェフと一緒に食べる給食スタイルをとっています。交流しながら、食材を作った人や料理を作った人の想いにふれ、子供たちが食べることに興味や関心を持てるようにという想いからです。

超人シェフと一緒に食べる給食

見た目にも美しい「スーパー給食」

見た目にも美しい「スーパー給食」

いよいよ給食の時間です。子供たちは、初めてのスーパー給食に終始ニコニコ。メニューはもちろん超人シェフオリジナル。この日は「豚挽き肉と大根のそぼろ」「白身魚の甘酢ダレ」「小松菜のスープ」「リンゴのコンポート」。実はこのメニューに使われた小松菜は、学校側からの「地元産の小松菜を、美味しく食べられるようにしてほしい」とのリクエストによるものでした。

子供たちは口々に、「小松菜がシャキシャキして美味しい」「このそぼろは、今まで食べた中で一番好き」「今日は、朝ごはんをあまり食べずに楽しみにしてきた」「スープがおいしくて一気に飲んだ」と大好評。デザートの残り1個をめぐっては、ジャンケン大会がはじまるほどの盛り上がりまで見せました。

子供たちと交流し一緒に食べる

子供たちと交流し一緒に食べる

超人シェフたちは、その様子に目を細めながらスーパー給食への想いを優しく子供たちに話しかけます。「朝からリンゴを125個も剥いたんだよ」「この小松菜はみんなの地元の人が一生懸命作ったんだよ。美味しいって食べてくれて、生産者さんはとってもうれしいと思うよ。」「野菜にも命があるんだよ、感謝していただく。だから、いただきますって言うんだよ。」

この日のメニューはその後、地域の全小中学校の定番給食メニューとして登場することになりました。

「スーパー給食」のレシピ

「スーパー給食」のレシピ

超人シェフ倶楽部では、食育推進や地域活性化のため、今後も多くの学校で「スーパー給食」を行っていく予定だそうです。また、これまでの「スーパー給食」の思いやコツやレシピがぜんぶまとめて一冊の本になっています。家庭でも簡単に作れて栄養バランスがよく、1食あたりの食材費もリーズナブルなレシピがたくさん。

子供たち、学校、家庭や地域の生産者の方々にとって、それぞれがとても得ることの大きいこのスーパー給食。うちの学校にもぜひ来てほしい!そんなリクエストも受け付けているそうです(詳しくはHPをご覧ください)。

これからも、超人シェフたちのスーパー給食に期待しています。

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