なぜ、試験勉強が楽しくないのか?
好きな勉強だけなら楽しいはずが……
試験であれば好きでもない科目の勉強を求められることがその一つの理由ですが、たとえ好きな科目だけであっても楽しいだけではないでしょう。
それは、試験勉強では、いわゆる普通の勉強と違って、「あること」が強く求めれるからです。
この「あること」が何かおわかりですよね?
そうです。記憶です。
ほとんどの試験では、テキストなどの持ち込みは許可されていません、試験に答えるためには、テキストや問題集の内容を「記憶」しておくことが不可欠であり、このために、好きな科目であっても楽しいだけの勉強にはなかなかならないのです。
試験によって必要な記憶は違います!
受験生のだれもが苦闘しているこの「記憶」。しかし、あなたは試験によって求められている記憶レベルが違うことを知っていますか? それを意識して勉強しているでしょうか?
「え? 違うんですか?」と答えたあなた。
もしかして、必要でもない努力をしていたり、試験の点数に結びつかない努力をしている危険性があります。これから説明することをよく読んでください。
記憶には大きくわけて2つのレベルがあります。そして、試験の種類によって、求められる記憶のレベルが違うのです。
たとえば、10個の英単語の意味を覚えるとしましょう。ここで二種類の試験があります。
一つは10個の英単語だけが書かれていて、その横に意味を書く試験。もう一つは10の英単語に加え、10個の意味の候補が書かれていて、そこから選ぶ試験。
さて、この2つの試験、同じ点数になるでしょうか?
おそらく違う人が出てきます。前者よりも後者の出来がよくなる人が多いでしょう。それは求められている記憶レベルが違うからです。
前者で求められているのが「再生」レベルの記憶。ゼロから思い出せるレベルの記憶です。
一方、後者で求められているのが「再認」レベルの記憶。これはゼロから思い出す必要はなく、どの結び付きだったかを判断できるレベルの記憶です。
あなたが受ける試験で求められているのはどのレベルの記憶でしょう? そして、どんな勉強が必要なのでしょう?
具体的な勉強法は次ページで。