アベノミクス期待にも陰り(?) 日本の株式市場は軟調な展開が続く
年明け以降、軟調な展開が続く日本の株式市場
しかし、昨年は1年間で56.7%上昇し、大納会(2013年12月30日)には1万6291円31銭で引けた日経平均株価も、2月24日の終値は1万4837円68銭。2カ月弱で1500円近く(約8.9%)下落してしまいました。新年1カ月(1月6日~1月31日)で外国人投資家が約1兆1660億円もの日本株を売り越したことが背景にあり、また、年明け以降、日本の長期金利(10年国債の利回り)が下落していることからも(下グラフ参照)、投資マネーが安全資産へと逃避していることが考えられます。
住宅ローン金利「1%未満」は、もはや定着化のきざし
そこで、実体経済が回復基調にあるとの認識には変わりないものの、2%の物価安定の目標実現をより確実にすべく、日本銀行は今年3月末で期限が切れる「貸出増加支援制度」の1年延長と貸出額の増額を決定しました。貸出増加支援制度とは、日銀による金融機関の貸出増加を支援するための資金供給制度のことです。金融機関に一段の融資先や案件の開拓を促すことで、金融機関のさらなる積極的な行動や、企業・家計の前向きな資金需要の増加を期待して導入されました。
これにより、金融機関は最長4年間、固定金利0.1%で日銀から融資が受けられるようになります。その結果、下表のような「1%未満」の住宅ローン金利がお目見えするようになりました。低金利で借りられるという点では、借り手側にとって朗報といえます。
誰だって余分な利息は払いたくありません。その点において、低金利ローンは有益な商品といえます。しかし、住宅ローンは借金です。失業しようが病気になろうが、毎月返済し続けなければなりません。それだけに、目先の金利の低さに目を奪われることなく、長期的な視点で返済プランを立てる必要があります。ぜひとも、低金利ローンとは上手に付き合ってほしいと思います。