医療情報・ニュース/製品担当者インタビュー

眠くなりにくいアレジオン10で、花粉の季節を楽に(2ページ目)

製薬会社のブランドマネージャーの方に製品についての思いや、効能などを分かりやすく説明して頂くインタビュー企画。今回はアレルギー専用鼻炎薬『アレジオン10』の種類や効能、今後の展望などについてお話を聞いてきました。

執筆者:All About 編集部

鼻炎薬の副作用で起こる“鈍脳”とは?

金城さん

撮影:多田裕美子

――では、鼻炎薬を飲めば、鼻水も止まってしゃっきり生活できるということでしょうか?

金城さん「もちろん、鼻炎薬を服用すればアレルギー症状はおさまり、鼻水やくしゃみ等は抑えられます。しかし、鼻炎薬の中には、「眠くなる」「のどが渇く」などの副作用が出るものもあり、服薬したことで自分でも気づかないうちにパフォーマンスが低下する“鈍脳”という状況になってしまうこともあるんです。」

薬の副作用で“鈍脳”……? 一体どういうことでしょうか。

鼻や目など、問題部位ではアレルギーを引き起こすヒスタミン。しかし、脳の中ではヒスタミンと受容体が結合することによって、脳の覚醒を維持する働きを持つという大切な物質でもあります。

このように鼻炎薬の中には、鼻など問題の部位にも作用しますが、同時に脳にも作用してしまい、脳の働きが鈍くなる、いわゆる鈍脳状態に陥ってしまうものもあるのです。このため、眠くなったり、知らず知らずのうちにパフォーマンスが低下してしまいます。鼻炎症状を無くして生活をよくしたいから薬を飲むのに、副作用で生活に悪影響が出てしまうなんて……。
イメージ

「部位による抗ヒスタミン薬の作用の違い」イメージ図

金城さん「でも、『アレジオン10』は、鈍脳になりにくい事が特長です。鼻の受容体に対してはヒスタミンとの結合をブロックして、症状をしっかり抑制しますが、脳には入りにくいのがこの薬のポイントなんですね。脳内では通常と変わらずヒスタミンが受容体と結合して、覚醒している状態が保てるんです。」

また、鼻炎薬を服用すると、口や鼻がカラカラに乾く副作用が出ることもありますが、アレジオン10はその副作用も少ないとのこと。今まで眠気や口の渇き等の副作用は当然のものと我慢して鼻炎薬を飲んでいた方に『アレジオン10』はオススメできます。

症状が出始めたらなるべく早めに服用を

――アレジオン10は1日1回、夜寝る前1錠服用ですよね。なぜ夜服用なのでしょう?

金城さん「それには2つの理由があります。ひとつは先ほどのモーニングアタックを防ぐため。夜寝る前に飲めば朝にはしっかり効果が出て、辛さを抑制します。もうひとつは、『夜寝る前』が最も服薬を忘れない時間帯であるという研究調査があるからです。アレジオン10は継続服用することで、より効果的にアレルギー症状を抑えます。」

――なるべく早めの服用が望ましいとのことですが、どんなタイミングで服薬を始めて、いつまで飲み続ければいいのでしょう?

金城さ「アレルギー症状をより効果的に抑え込みたいなら、症状が出始めたらなるべく早めの服用が推奨されます。鼻の『むずむず』を少しでも感じたら飲み始め、症状が治まっているように感じるときでも、花粉の飛散するシーズンが終わるまでの1~2ヶ月は薬剤師さんに相談の上、服用を続けた方がいいでしょう。」

薬効と副作用への根深い誤解
副作用の少ない薬で、QOLと社会生産性向上を

――現在市販されている鼻炎薬の中でも、やはり副作用が少ないのが『アレジオン10』の一番のポイントですね。

金城さん
金城さん

撮影:多田裕美子

「そうなんです。もちろんゼロではありませんが、かなり副作用が抑えられている薬だといえます。」

実は発売前の調査では、調査したうちの約3分の2の方が「眠いのは効果の証」「効く鼻炎薬ほど眠気が出る」という考え方をしていることが分かったそうです。実際のところ「効果」と「眠気」は比例しないため、これは鼻炎薬と副作用に対する明白な誤解。

しかし、このような誤解はいまだ根強く残っているとのこと。鈍脳等の副作用を少なくした鼻炎薬が発売されるようになった今でも、まだOTC薬市場では比較的副作用の出やすい鼻炎薬が主流です。

――花粉症に代表されるアレルギーに悩む現代人に対し、今後『アレジオン10』が果たす役割とはどのようなものでしょうか?

金城さん「杉やヒノキの花粉症は既に国民病と言ってもいいほど。毎年この春の数ヶ月、かなり多くの方が辛い症状に悩まされ、勉強や仕事に集中できない状況に陥っています。そんなときに副作用の出やすい鼻炎薬を飲んだ場合、今度は眠気など副作用に悩まされます。これは、日常生活のQOLを著しく低下させるとともに、社会的生産性の損失が大きい病気であると言えるでしょう。

花粉症にはしっかり効き、副作用も少ない鼻炎薬があることを啓発する。そして、「効き目が強い薬は眠くなる」という誤解を解いていくということは、生活者一人一人のQOL向上と、社会全体の生産性向上につながる大きな価値があることだと思っています。」

アレジオン10は『第1類医薬品』という分類で、薬剤師さんから説明を受けた上で購入する必要があります。そのため、薬剤師さん向けセミナーを実施して製品特長をしっかりと理解してもらい、適正使用を推進する活動も実施しているとのこと。これからの季節、『アレジオン10』は“眠気などの副作用の少ない鼻炎薬”として、アレルギーが原因による私たちの生活の大変さを減らしてくれそうです。

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