1月も堅調なマンション市場
中古マンションは、17カ月連続成約件数アップ
2014年がスタートして、もうすぐ2カ月になります。2月の2週連続の大規模な降雪にもかかわらず、首都圏のマンション市場は好調です。トミヒサクロスのように、期ごとの販売戸数を上積みしているマンションも目立ちます(トミヒサクロスは、2期で最終期になる模様)。まずは、新築・中古マンションの1月の売れ行きデータを見てみましょう。不動産経済研究所発表の首都圏のマンション市場(1月度)によれば、2014年1月の新規発売戸数は1,826戸で、対前年同月比6.1%の増加です。月間契約率は、78.6%で前月比2.5ポイントアップ、前年同月比で9.4ポイントアップです。通常、1月は事前案内期間を設ける場合が多く、申込み受付は2月・3月に集中する傾向が強いので販売戸数はさほど多くはないですが、1月で1,000組の来場を集めるマンションもあるなど集客状況は、堅調なようです。
一方中古マンションも好調さを維持しています。東日本不動産流通機構発表の月例速報1月度によれば、首都圏中古マンションの成約件数は2,688件で前年同月比6.8%の増加。成約件数が17カ月連続で前年同月を上回っています。価格動向は、首都圏では成約平米単価が前年同月比4.5%アップ。東京都では、8.0%アップしています。成約件数は、1都3県がすべてプラスですが、成約平米単価は、埼玉県-1.6%、千葉県-1.2%、神奈川県+1.9となっており地域差は出ているようです。
堅調な売れ行きが続いているのは、新築マンション市場では2013年10月以降に落ち着いた駆込み需要が、中古マンション市場においては一部続いているのも一因と思います。
中古マンションの多くが4月以降の住宅ローンの拡充が受けられない
仲介手数料の消費税額もアップ
新築マンションの購入環境は、2014年4月以降は住宅ローン控除の拡充がはかられ、所得などの一定要件ですまい給付金の支給も用意されています。一方、中古マンションは中古再販住宅を除きこうした拡充措置が受けられません。入居時期が早い(その分家賃を払わなくて済む)ということも中古マンションを購入するメリットなので、購入を先延ばしにするメリットがないなら早く買う方が得という判断も出来ます。また、中古マンションを購入する際に不動産仲介会社に支払う仲介手数料にも消費税がかかります。3月中の契約および引渡しなら、現行の5%になります。
3月に契約した場合の仲介手数料の税率は、仲介会社が3月に売上計上した場合は、引渡しが4月以降であっても5%になります。仲介会社によって対応が異なると思われますのでよく確認しましょう。
消費税引き上げの影響なのが、今年は賃貸市場の出だしも早かったと聞きます。家具や家電、カーテンなども引渡しベースで課税されますので、少しでもお得にという消費者心理が働いているのかもしれません。引越し業界も今年の3月は特にかなりの混み具合と聞きます。
昨年来大きく減少した中古マンションの在庫件数も1月度は、やや横ばいになっているようです。不動産購入に焦りは禁物ですが、4月以降の購入時のメリット・デメリットは良く把握して行動しましょう。