苔盆栽の作り方
鉢の用意
はじめに鉢を用意します。今回は、モダンな苔庭を作りたいと思いますので、シンプルな正方形や長方形の鉢を選びます。渋めの鉢で作ることもできますし、かわいらしい鉢でもよいです。ご自分の苔庭のテイスト、イメージを膨らませながら鉢を選びましょう。
赤玉土に水ゴケを切って混ぜる
鉢に敷く用土ですが、盆栽では一般的な赤玉土の極小粒を基本にします。これだけですと、用土が乾きやすくなりますので、そこに市販の水苔(乾燥した状態で売られています)を写真のようにはさみで5mm程度に短く切り、土に混ぜます。
均等に混ぜましょう
このように水苔が混じることで水苔が水分をかなり含んで、保水性の高い用土にすることができます。赤玉土の2割程度の量を目安に混ぜます。
鉢に用土を入れる
用土の準備ができたら、鉢に敷きます。鉢の縁の1cm下まで入れましょう。入れ過ぎに注意です。鉢に用土が入りましたら、十分水をやりましょう。
砂をしく
水をやったら、日本庭園の枯山水をイメージして、枯山水で用いる砂利を盆栽では砂で代用します。砂利では粒が大きいためです。砂は写真のような川砂、黒い市販の富士砂、白い寒水砂がおすすめです。サボテン用のカラーサンドでは少々色が鮮やか過ぎて、盆栽には向かないと思います。
平らにならしましょう
砂を鉢の縁よりもやや低い位置まで入れ、写真のようにコテで平らにならしましょう。砂は全面に敷きます。
市販の山苔がおすすめです
今回苔盆栽にはる苔は、写真の市販の山苔(ホソバオキナゴケ)がおすすめです。苔のパーツそのものが丸みを帯びて、はった時にまるで自然に苔むしたように見せることができるからです。苔は、はる前に十分水をやり湿らせておきましょう。
苔を小分けにしてはっていく
それでは、鉢に苔をはっていきます。イメージは、苔の合間に枯山水の砂が見えるように。
全面に苔をはるのではなく、砂の部分が見えるようにデザインしましょう。
苔の端をピンセットで入れる
苔をはる時は、写真のようにピンセットで苔の端をぐっと用土に差し込みます。しっかり用土に差し入れておかないと、苔は乾燥して風で飛んでなくなってしまいますし、そもそも苔は何かに付着していないと乾燥しやすくなって枯れてしまいます。
できあがった2鉢の苔盆栽
長方形と、正方形の鉢に枯山水の苔庭を作りました。苔盆栽であれば、室内の窓辺で育てられますので、常に苔が湿っているように水をやりましょう。ポイントは表面の苔を濡らすのみならず、中の用土までしっかり湿るように水を
やることです。
来客の際に、玄関の靴箱の上やリビングの棚上にこうした苔盆栽を飾り、和の一角を楽しんでみてくださいね。
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