痛みを感じたら早めの服用がオススメ
――発熱時には解熱薬、風邪の時は感冒薬を早めに飲みますが、私の場合頭痛程度なら薬を我慢してしまうこともしばしば……。鎮痛薬は、どのようなタイミングで飲むのが適切なのでしょうか?撮影:多田裕美子
また、長い期間我慢をし続けると、我慢できる限界(閾値)が下がるといわれています。 痛みを我慢し続けると痛みをより強く感じられるようになり、今までは気にならなかった痛みでも痛いと感じ始めてしまうのです。我慢すればするほどむしろ痛みに弱くなっていくんですね……。
痛みを我慢するだけでも体には負担がかかり、大きなストレスになります。もちろん気分良くは過ごせませんし、我慢した結果、寝込んでしまうことさえあります。特に片頭痛などの場合、受診して専門薬を服用するのも大事ですが、仕事が忙しいという理由で受診するのが難しい場合などに痛みが出てきたら、取り急ぎ市販薬を服用するというのも一手だそう。我慢をせず、痛みがひどくなる前のタイミングで適切に鎮痛薬を服用すれば、楽しい時間をより長く過ごせます。これは誰の生活にも良いことではないでしょうか。
――我慢とは別に、すぐ薬を飲むと「効かなくなるかも」「服薬がクセになる?」と思っている人も多いかもしれません。「毎月生理の度に薬飲んじゃう……」と罪悪感さえ持っている女性もいます。鎮痛薬1種類だとすぐに耐性がつきそうだと、2~3製品を交互に飲んでいるなんて人も。鎮痛薬をよく飲むのはあまり望ましくないことなのでしょうか?
岡本さん「薬に頼りすぎるとよくないのでは、と誤解している方はとても多いです。でも、痛みを感じそうなときに用法・用量に従って飲む程度なら心配いりません。1種類だけ飲み続けても耐性や常習性がつくということはありませんし、逆に他の製品を交互に飲んだから効き目が良くなるわけでもないんです。だから、自分の体に適した薬を選んで、適正に飲むのが一番なんですよ。」
ただし、1ヶ月に15日以上服薬している状態が数ヶ月続くと、薬物乱用頭痛を引き起こすことがあるとのこと。もしそこまで慢性的に痛みを感じる状態であれば、医師を受診してもらう方がよいでしょうね。
“痛みを我慢しない”価値観の普及が『ロキソニンS』の使命
――先ほど、医療用と市販用は成分が同じとおっしゃいましたが、よく見ると真ん中に線が入っていませんね……。撮影:多田裕美子
医師の処方の場合、服用錠数をコントロールできますが、生活者がご自身で管理するOTC薬は、用法・用量について厳密に守る必要があるということですね。ベターな服用タイミングである「痛み始め」にはあまり強い痛みに感じられないかもしれませんが、その場合も自己判断で量を減らすなどせず、『ロキソニンS』の場合は1回1錠、再度服用する場合は、最低4時間空けるようにしましょう。
――医師が長年使用してきた製品が市販薬として購入できる意義は大きいですね。
岡本さん「その通りです。ロキソニンはすでに20年以上処方鎮痛薬のトップブランドです。『ロキソニンS』もその信頼性から一般の方への認知度も着実に上がり、試してくださる方が右肩上がりに増えています。痛みは辛く苦しく、その方の生活の質を下げてしまいます。まずは皆さんに『ロキソニンS』を手に取っていただき、さらに先ほど挙げられたような痛みや鎮痛薬に対する根深い誤解を解いて、「痛みを我慢しない」「早めに鎮痛薬を飲む」ことをよく知っていただくことがとても大切だと考えています。なぜなら、それが痛みに悩む方々の生活を楽しいものに変えられるヒントだからです。」
日本人にありがちな「我慢は美徳」的価値感や薬への誤解によって、鎮痛薬からやや距離を置く生活者は多い気がしています。薬の安全性と効果をもって、その意識を「痛みは我慢しなくていいんだ」と変革し、QOL(生活の質)向上に役立てることが、スイッチOTC薬『ロキソニンS』の使命なのかもしれません。