カラーコーディネートできるLEDシーリングライト
みなさん、公立の学校や病院、区役所等、公共施設を訪れた際に、その空間の心地よさを感じたことはありますか。一般的に公共建築は機能とコストが優先され、ダウンライトなど天井埋め込み照明が多用されています。結果、人々を温かく迎え入れるような、心地よい雰囲気に乏しい施設もあります。
その状況は、日本だけに限らずデンマークも同様だそうです。そういった公共的建築に色彩を与え空間を生き生きとさせる狙いで開発されたのが今回紹介するシーリングライトです。
器具名は「LPサークル」といって、「PHランプ」で有名なルイスポールセンから発売されています。(写真1)
「LPサークル」はアクリル製のディフューザーが使用されており、拡散光を広げる円形シーリングライトです。
器具は天井直付けだけではなく天井埋め込、半埋め込、つり下げまで4種のバリエーションがあり、そのすべてが細部まで綿密にデザインされており、内部から外観まで光の技術と美しさに一切の妥協のない、トータルデザインになっています。(写真2)
この照明システムは実際に使われる建築プロジェクトを念頭に開発されています。
各々の設定タイプ、サイズ、トリムの色のバリエーションにより、設置場所によって多様な使い方が可能です。
そしてデザイン、パフォーマンス、耐久性、エネルギー消費において最良の効果が末永く約束されています。
「LPサークル」の基本アイデア
「LPサークル」はコペンハーゲン郊外に建てられたある公立小中学校のための特注照明器具から発展したものです。この学校を設計したKHRアーキテクツのミケル・ベードホルム氏はこの器具について次のように説明しています。「この学校プロジェクトの照明の目的は、建築天井面をブリキ缶のような単純にスライスしてしまう照明器具ではなく、個性的ですっきりとした照明器具のリングを建築と響きあわせ、色彩をもった光の反射を用いて空間にもう一つのダイメンション(広がり、大きさ)を与えることでした。
シーリングライトに色を入れたのはユニークだと思います。カラ―のリングは視覚的に照明器具の形をはっきりさせ、グレアも減少させる、というポジティブな効果があります。
オフィスや公共施設などいつもは色彩感に乏しくなりがちな空間を、照明を点灯したい時も消した時も生き生きさせたい。と言うのが狙いです。」(写真3)
次のページでは「LPサークルの特徴」についてご紹介します。