絵本/クリスマスの絵本

雪遊びは楽しいぞ! 『とらたとおおゆき』

『ぐりとぐら』で、日本中の子どもたちの心を捉えている中川李枝子さんの絵本です。虎の子・とらたが大雪の日に経験した楽しい雪遊びのお話は、小さな読者にとって、とらたと一緒に楽しい雪遊びを体験できる特別な物語です。

執筆者:大橋 悦子

とらたと一緒に楽しい雪遊びを体験しよう『とらたとおおゆき』

『ぐりとぐら』で、日本中の子どもたちの心を捉えている中川李枝子さんの絵本です。虎の子・とらたが大雪の日に経験した楽しい雪遊びのお話は、大人にとっては、可愛らしく微笑ましいストーリー。そして、小さな読者にとっては、とらたと一緒に楽しい雪遊びを体験できる特別な物語です。

小さい子を惹きつける言葉の繰り返しと愛らしい絵が魅力

『とらたとおおゆき』の表紙画像

子どもの目線で、楽しい雪の世界を描いた心弾む絵本

雪が降りました。大人だって、それだけでもう、なんだか楽しい気分になってきますね。まして小さな子どもたちならなおさらです。虎の子・とらたも、大喜びで、雪降ろしのお手伝いを終えると、早速雪遊びを始めます。屋根から下ろしたばかりの雪の山を、お尻ですうーっと滑ります。

次には、お父さんが作ってくれたそりにのって、交差点までひと滑り! 人間の親なら「まあ危ない」と小言の1つも言いたくなるところですが、とらたの家族はちょっと違います。サンタさんから贈られたすずを、お父さんがそりにつけて、なんとそりをグレードアップさせてしまいました(笑) 大人の私たちは、とらたを優しく見守るお父さん・お母さんのおおらかさを、ちょっと見習いたくなりますね。

さて、公園に出かけたとらたは、とらこやうさきち、ろばこやぞうきちといった仲良しの動物たち(どんな動物かは、名前ですぐにわかります!)と思う存分雪遊びに興じます。これが、大人から見てもホントに楽しそうなんだなあ! とらたたちの様子ったら、楽しくて楽しくて仕方ないという感じ。幼い登場人物たちの大雪の時のワクワク感や嬉しさがビンビン伝わってきます。

ひゅうー と すべって
ひゅうー と とんで
ぴゅん ぴゅん ぴゅん
りん りん りん        (『とらたとおおゆき』 本文より)

小さい子を惹きつけるこんな言葉の繰り返しと愛らしい絵。短いお話ですが、普段あまり絵本を好まないお子さんにも、この絵本なら楽しんでもらえそうですよ。お子さんが、雪と初めて出会った時に、この絵本の記憶が蘇ってくれたら嬉しいですね。


【書籍DATA】
なかがわりえこ:文 なかがわそうや:絵
価格:840円
出版社:福音館書店
推奨年齢:3歳くらいから
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※「 2月 心が温かくなる5つの雪物語」 でも、『とらたとおおゆき』をご紹介しています。

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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