「MOE絵本屋さん大賞」受賞作品を発表!

本屋の絵本コーナーにいくと、「あ、これ知っている!」という絵本が今でも何冊か並んでいます。手にとってめくってみると、その懐かしさに思わず笑ってしまったり……大人になってからも数えきれないほど本を読んでいるはずなのに、幼いころに読んだ絵本への親密感には特別なものがありますよね。だからこそ、自分の子どもにどんな一冊を選ぼうかと親は迷ってしまうもの。そんな時に良き相談相手となってくれるのは、多くの絵本を知っていると同時に読者(親)と日々触れ合っている書店員でしょう。

MOE

今回の受賞結果は『MOE』2016年2月号にて発表される(12月29日発売)

そんな書店員が、2015年に発売された新刊の中からもっともおすすめしたい絵本を選んだ「MOE絵本屋さん大賞」。その贈賞式が12月22日、都内にて行われました。この大賞は今年で開催8回目。絵本とキャラクターを扱う月刊誌『MOE』が全国の絵本専門店・書店の児童書売り場担当者2700人にアンケートを実施し、もっとも支持された30冊を決定する年間絵本ランキングです。




会場には5位内の受賞作家らが駆け付けた

会場には5位内の受賞作家らが駆け付けた

今回の贈賞式では1位から5位の受賞作家が参加しました。式には、プレゼンターとして、同誌で連載を執筆しているモデル・女優の菊池亜希子さんが登場。会場も華やいだ雰囲気となりました。

「絵本を読んでいると、その主人公と同じ体験をしたわけじゃないのに、気づいたら同じ気持ちになっているのって不思議ですよね。そうやって小さな本から広がる、大きな世界によって子どもたちが学ぶことはたくさんあると思います」と、菊池さん。自身も子どものころによく絵本を読んでいたという体験から「自分の小さいころに出会ってきた絵本で、今の自分ができているなと感じています」とその存在の大切さを話しました。


2015年、書店員が選ぶおすすめの絵本第1位は?

第5位『そらまめくんのあたらしいベッド』 なかやみわ/作(小学館)

【あらすじ】そらまめくんの大切な宝物のベッドが、最近、元気がないみたい。新しい綿があればふわふわでやわらかいベッドに戻るはずと、そらまめくんは綿の木をさがしに出かけます。
 

 


第4位『きょうのおやつはーかがみのえほんー』 わたなべちなつ/作(福音館書店)

【あらすじ】おやつのしたくをはじめよう。卵を割って、小麦粉、お砂糖、牛乳入れて、かきまぜて。向かい合わせの鏡のしかけで、1つの卵が2つに、お茶のしたくも2人分に。驚きの立体体験。
 

 


第3位『リンドバーグ 空飛ぶネズミの大冒険』 トーベン・クールマン/作 金原瑞人/訳(ブロンズ新社)

【あらすじ】知りたがりやの小ネズミがある日図書館から帰ると、仲間たちがいません。ネズミとりをおそれてアメリカへ逃げた仲間を追うため、小ネズミは自力で飛行機をつくりはじめます。
 

 


第2位『いしゃがよい』 さくらせかい/作(福音館書店)

【あらすじ】山で見つけたパンダの子、ファンファンを育てることにしたエンさん。体の弱いファンファンを自転車に乗せ、寒い日も暑い日も、ひと山越えふた山越え、お医者さんに通います。
 

 


第1位『りゆうがあります』 ヨシタケシンスケ/作・絵(PHP研究所)

【あらすじ】お母さん、ぼくはハナをほじってるんじゃなくて、ハナの奥のスイッチを押してウキウキビームを出しているんだよ。ツメをかむのは?貧乏ゆすりは?みんな立派に理由があります。

 

 


ハナをほじってもいいんじゃない!?

「これからも絵本を描き続け、その変化を楽しんでもらえる作家になりたい」と語るヨシタケシンスケさん

「これからも絵本を描き続け、その変化を楽しんでもらえる作家になりたい」と語るヨシタケシンスケさん


ハナをほじる他に、ストローをかじる、いすの上でジタバタするなど、男の子の「あるある」なクセが並びます

ハナをほじる他に、ストローをかじる、いすの上でジタバタするなど、男の子の「あるある」なクセが並びます

ヨシタシンスケさんは第6回MOE絵本屋さん大賞2013においても『りんごかもしれない』(ブロンズ新社)で第1位に。今年は2度目の栄冠となりました。今回受賞した『りゆうがあります』のテーマは"クセ"と"ウソ"。教育上の配慮も一段と必要なこのテーマ設定に、当初は頭を悩ませたといいます。「ある読者の方が、『子どものウソにはとことん付き合ってあげる、これを読んでそんなお母さんになりたいと思いました』といって下さったんです。とてもうれしかったですね。親子で過ごす時間に寄り添える仕事ができて幸せです」と喜びを口にしました。

全国の書店で今年最も支持されたこの作品に推薦文を書き、「第8回MOE絵本屋さん大賞2015」でベストレビュアー賞を受賞した啓林堂書店西大寺店(奈良県)の天野香さんはこの本の魅力を次のように語ります。「(ハナをほじったり、ツメをかんだり)母には理解しがたい男の子の生態が、この本を読めば納得できます。自分の子どもはもう高校生ですが、私はこの本のおかげでなつかしくいとおしい時間を思い出しました」。

1位~30位、新人賞1~5位の受賞作品は『MOE』の2016年2月号(12月29日発売)で発表されます。それにあわせ、全国2500店舗以上の書店でフェアが実施される予定です。子どもに読ませたい絵本をお探しのお母さんお父さんは、ぜひこの大賞を参考にしてみてはいかがでしょうか。



 





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