バチカン博物館からそのまま聖堂に行く場合
バチカン博物館でシスティーナ礼拝堂を見学した後、ミケランジェロの「最後の審判」を背にして右側の扉から聖堂方面に出られることがあります。この場合、博物館入口ですでにセキュリティチェックを済ませているので、広場に戻ってチェックを受ける必要はありません。写真の上部に見える扉から出てくることになります。その際に注意したいのは、聖堂を博物館の延長の空間のように考えてしまいがちなこと。システィーナ礼拝堂同様、サンピエトロ大聖堂は神聖な祈りの場所であり、博物館ではないことを忘れないようにしましょう。
また、博物館入口で荷物を預けた場合、この出口から出てしまうと、ここから博物館に再入場をして荷物を取りに行くことはできません。再び博物館入口まで外から戻ることになりますので、ご注意ください。
聖堂入場の直前に
聖堂右側の階段を上りきると、聖堂入口のレベルです。左側にはサンピエトロ広場が広がっています。ここは聖堂の前庭にあたるsagratoというエリア。聖堂の中にはまだ入っていませんが、名前が示す通りここからすでに神聖なる空間が始まっています。ここでは、今から聖堂の中に入るという気持ちを新たにしましょう。何人かのグループで来て、聖堂内では各自で見学する場合や、万が一、中ではぐれてしまった場合のために、再集合の場所はここに決めておくと安心です。
もちろんここでは喫煙は禁止。案内板にも記載されているように、聖堂周辺では基本的には禁煙ですが、実は先述の売店の前に灰皿兼ごみ箱があり、聖堂近辺で唯一タバコが吸えるエリアになっています。聖堂見学のあとにタバコを吸いに戻ってくることも可能です。このタイプの灰皿つきごみ箱は、他にクーポラに行く途中のテラスと、サンピエトロ広場にあります。写真の噴水は水飲み場です。
聖堂内でのその他の注意点
聖堂内は非常に混雑します。残念ながら聖堂の中でも盗難は発生しますので、手荷物には十分注意してください。特に混雑するのは、秘跡の扉から入場する際や、ミケランジェロのピエタ像前、宝物博物館に通じる廊下などです。聖堂内では置き忘れ、落し物も頻繁に発生します。気づいたときはすぐに大聖堂聖省の職員に問い合わせてみてください。
聖堂内の一部のエリアや礼拝堂では、ロープやついたてで囲って係員が入場者をチェックしている場合があります。これは、観光客が入場できないエリアということではなく、信者の祈りのためのスペースであったり、ミサの時間帯であったりするため。祈りやミサのために入場したい旨を告げれば、通してもらえます。 教会はすべての人に開かれているからです。
聖堂を出たら
聖堂を出て、さらにsagratoまで出ると、右手にある階段の下にスイス人衛兵が見えます。この階段下でバチカン職員が見学者の流れをチェックしています。ここは出ていく人専用の通り道で、一度ここを出てしまうと、再度聖堂に戻ることはできません。ですから前述のように、同伴者との待ち合わせ場所は聖堂を出たすぐのところ、階段の上にしておかないと聖堂の中に戻ることができなくなってしまいます。そして、聖堂入場前に荷物預り所に預け物をした方は、ピックアップを忘れずに。
聖堂の見学後にクーポラに上る方は、ここで左の方に戻り、Cupolaと書いてある案内板のある通路に向かいます。聖堂見学後にトイレに行きたい方は、入口の方に戻って先述の荷物預り所のトイレに行くか、バチカン職員がチェックする出口を出て、広場のトイレに行くか、です。タバコを吸いたい方は、先述の喫煙所に戻るか、広場まで出ることになります。