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PM2.5、病原体対策も!家族の健康を守る住環境とは(2ページ目)

健康のために食生活や運動習慣に気をつかっている人は少なくないと思いますが、住環境についてはいかがでしょうか? 病原体やPM2.5などの外部の健康リスクを上手に排除して住環境を整えることも、大事な健康管理の一つです。家族形態に合わせた健康的な住環境の整え方をまとめました。

清益 功浩

執筆者:清益 功浩

医師 / 家庭の医学ガイド


子育て家族にとって健康的な住環境とは

子育て世代にとって、家族みんなが健康であるためには、まずは子どもの視点で室内環境をチェックすることが大切です。子どもは大人に比べて床や畳に近い位置で生活しているため、床や畳の衛生状態も大事です。ダニやホコリは、家具などの隙間、畳などにありますので、空気の流れでダニやホコリが溜まりにくくする工夫も有効です。畳は子どもにとってよい遊び場になるので、掃除や天日干しなどによる畳のダニ対策もしっかりと。さらに、子どもは3歳ぐらいまでは免疫力が強くないので、できれば病原体による感染症は防ぎたいもの。屋外からの大気汚染物質や病原体は極力持ち込まないよう対策しましょう。寒い冬は、エアコンで乾燥した空気を作ってしまわないよう、床暖房の方がいいかもしれません。

シニア夫婦にとって健康的な住環境とは

温度差によって血圧が変化しやすい高齢者。急に寒い所に行くと、血圧が上昇し、脳出血などの危険が高まります。その意味では、家のどこであってもある程度一定の温度が保たれていることが理想です。また、加齢に伴い関節などの機能も低下するので、できれば段差の少ない廊下と部屋など、バリアフリーであることが望ましいです。転倒による骨折で安静が必要になると、その分筋肉の力は低下してしまうため、転倒予防はシニアの健康管理にとって大事な要素です。必要に応じて、転倒予防の手すりを備えるのもよいでしょう。

3世代家族にとって健康的な住環境とは

子どもとお年寄りが同居する家族の場合、子どももお年寄りも乾燥した空気は健康上よくないので、できれば空気が乾燥しにくい環境を作るのがいいでしょう。乾燥した空気では脱水の危険性も高くなります。また、温度もできれば家でのどこでも一定に保ちたいものです。子どもの泣き声で夜起きることもあるので、部屋ごとの遮音性も大切。さらに、屋外の騒音も少ない方がいいでしょう。子どもとお年寄りにとって、段差は転倒の原因になりますので、バリアフリーが望ましいでしょう。ただ、あまり体を動かさないと、筋肉は衰え、転倒の原因になります。家の中でも適度に身体を動かすことを心がけましょう。
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