古刹・深大寺の山門前にたたずむそば店「元祖 嶋田家」
東京都下、京王線の調布やつつじヶ丘、中央線の吉祥寺や三鷹からバス等でアクセス可能な名刹・深大寺。都内では浅草寺に次ぐ歴史のあるお寺です。この深大寺周辺は、都内の“そば処”としても有名で、そば店20軒以上が密集するエリアでもあります。深大寺山門のすぐ目の前に、元祖 嶋田家が鎮座します。なかなかの風格、貫禄ある店構えです。四季を問わず参拝客や観光客が絶えず、賑わいを見せる門前町。同店はその一等地にあると言えますね。都心からわずかな時間で行ける場所ですが、どこか懐かしい“地方のお祭り”を感じさせるような光景は、個人的にもお気に入りだったりします。
創業は江戸・文久年間(1861~1863年)
嶋田家の創業は江戸時代後期の文久年間(西暦で言うと1861年から1863年)、150年超えの老舗店で、現在5代目が切り盛りをしています。ではそんな嶋田家が誕生した文久年間とはどんな時代背景だったのでしょう……時の天皇は孝明天皇、将軍は第14代徳川家茂です。文久の3年間には、坂本龍馬の土佐藩脱藩、京都の寺田屋騒動、生麦事件、薩英戦争など、数年後に江戸時代、武士の時代が終わりを告げることにつながる史実がいっぱいですね。
時代の大きな変わり目を一庶民でも体感できるような感じだったのでしょうか。そんな最中、深大寺にて嶋田家がその歴史をスタートさせています。
では、深大寺のそば店で最古参の店へと参りましょう。